前作『2012』で終末的な世界のなかで〈生きる〉ことの意味を寓話に込めて問うたABC。この4作目もまた、〈エル〉という女性の物語を通じて〈愛〉を語るコンセプチュアルな内容だ。スピーディーな重音に乗せて欲望を歌い上げる“エストエム”のような曲と、穏やかで慈愛に満ちたスロウを混在させることで、愛の二面性と〈エル〉の波乱に満ちた人生を表現している。ROLLYが参加した終曲“& you”に満ちる希望への思いが眩しい。