2008年からコンビを組み、エレクトロ/ベース/ハウスと多方面で活躍してきたデイヴ・ナダマット・ノルドストームによるユニットの初アルバムは、時代の流れも汲んでディープな音像で全体を包み込んだ幻想的な一枚だ。とはいえムーンバートンばりにBPMを落とした重心の低いリズム、ディスコファンクのフレイヴァー、ベース&ビート・ミュージックの手捌きなど、いままで磨いてきたテクニックを総動員した、2人の集大成的な作品という位置付けもできる多芸ぶり。ニーナ・Kとのハウシーな宴、ライアットとの妖しくサイケな微睡み、エレガントに喉を震わせるジェシー・ボイキンス3世とのヒプノティックなトラックなど、3者3様の世界観が展開されたヴォーカル陣との絡みもすこぶるイイ!