ラナ・デル・レイ『Born To Die』、ブルーノ・マーズ『Unorthodox Jukebox』、FKAツイッグス『LP1』ほか、ここ数年の重要作にことごとく絡んできた現行ポップのキーパーソン、エミール・ヘイニーのアーティスト・デビュー作。これがバロック・ポップの過去と現在を結ぶ大作で、客演はブライアン・ウィルソンコリン・ブランストーンランディ・ニューマンルーファス・ウェインライトXXのロミー、ラナ・デル・レイなど凄まじい顔ぶれ。共にカニエ・ウェストとのコラボ経験者だからというわけではないが、その底知れない才能はどこかジョン・ブライオンを彷彿とさせるところもある。まずは、まさにコリンの名盤『One Year』の世界観を踏襲したような、甘美なバラード“Dirty World”をぜひ。