結婚~出産を経て約3年半ぶりに発表した6作目。こうした人生のビッグ・イヴェント後には、静かだったり、自然体だったりの作品を作る人が多いものだが、過去最高に力強くてどこまでも前向きな一枚に仕上がっているのがケリーらしい。冒頭曲から昂揚感たっぷりのポップソングで盛り上げる点からも、〈私は立ち止まらない、前進あるのみ〉といった強靭な意志が見て取れるようだ。グレッグ・カースティンらをプロデューサーに迎え、2曲のソングライトをシーアが担当。インディー・シンセ的なムードの曲もいくつかあるが、それでも涼しさはなくパッションが前に出るのも彼女ならではか。また、ジョン・レジェンドと歌ったエモーショナルなバラードも聴き応えあり。息抜きどころなく、満腹の全16曲!