Mikiki編集部が自信を持ってオススメしたい、ア~ベインな気鋭の若手を紹介する連載。PAELLAS、CICADAと続いてきたラインナップに新たに加わるのは、2014年6月に結成されるや数々のライヴを通して急速に知名度を高め、初の全国流通盤となるシングル“Touch!”もリリースされたばかりの4人組バンド、LUCKY TAPES。実はMikikiではバンドのメイン・コンポーザーである高橋海(ヴォーカル/キーボード)の才能にLUCKY TAPES以前から注目しており、91年生まれの彼が創り出すハイセンスなサウンドにメロメロだったのです。待望の初取材となる今回は、田口恵人(ベース)、濱田翼(ドラムス)、高橋健介(ギター)という才能溢れるメンバーたちも全員参加。東京・下北沢mona recordsで行われた所属レーベル〈RALLYE LABEL〉の大先輩、Chocolat & Akitoとの対バン・ライヴの本番直前に、レーベル・オーナーの近越文紀氏も同席のもと、バンドのヒストリーから“Touch!”のことまでたっぷりと語ってもらいました!
FILE 03:LUCKY TAPES
遠いビーチからの記憶
――今日はまずじっくりとLUCKY TAPESのことを知るために、前身バンドであるSlow Beachのことからうかがいたいと思います。メンバーだったのは……
濱田「自分と彼(健介)が最後に一緒に加わったんですが、立ち上げはこの2人(海、田口)ですね」
――すでにSlow Beachの頃からいまの顔ぶれが揃っていたんですね。結成のいきさつを教えてください。
海「もともと、僕と田口くんが地元が鎌倉で同じで、学校は違っていたけどお互い音楽をやっていたから知っていたんです。大学に入学してから何度かスタジオに入って〈一緒にできたらいいね〉って話はしていたんですが、なかなか形にならなくて。それで一昨年の夏前くらいかな? 僕がウェブ上に音楽をアップしていたのを彼が聴いて、久々に連絡をしてきてくれて」
――2013年の夏ということは、Slow Beachの『Lover Lover』が出たのがその年の7月でしたね。
海「『Lover Lover』は夏でしたね。じゃあ(連絡は)その前の春から夏前くらいだったかな」
――この作品は、当時のチルウェイヴだったり海外のインディーの流れと並行するようなサウンドでしたが、このあたりの志向性は海さんが主導したんですか?
田口「そうでしたね。あの頃はまだ僕自身はあまりカラーを出していなくて。“Motel”(『Lover Lover』収録曲)とか好きだったし、あのベースラインもすごくいいけど、海くんの作った音に僕がベースを足して……っていう作り方で」
――PCで作って?
田口「はい、DTMで。自宅にベースを録りに行って、バイトして、ベースを録りに行って……みたいな」
――じゃあその頃はガッチリしたバンド編成ではなくて、2人だけでやっていたんですね。
海「そうですね」
――その体制でAno(t)raksから『Lover Lover』を出して。当時、一部のインディー音楽好きの間ではすでにザワザワ感があったんですが、実際の反響やご本人たちの手ごたえはどうでしたか?
海「当時はそれほど感じなかったですね。リリース時はまだまだだったよね?」
田口「これから頑張ろう、って感じでしたね」
海「メンバーも揃っていなかったので。いまの2人もいなかったし〈ライヴの編成どうしよう?〉って」
田口「それでメンバーを探していくうちに、つばたん(濱田)と健介が入るという流れ」
海「その年の12月くらいだったよね? 色んなサポートを経てこの2人に辿り着いたんです」
濱田「自分ら2人とも同じライヴからサポートで入って」
田口「ライヴ自体は、ほかのサポート・メンバーを入れて始めてはいたんですが」
――Slow Beachのライヴ活動は東京が中心だったんですか?
海「(田口を見ながら)一発目は大阪だった気がしない? 心斎橋のCONPASS」
田口「あれ一発目だっけ。Sugar's CampaignとかHAPPYが一緒だったイヴェント」
海「あとMetome」
――最初から豪華なメンツと一緒だったんですね。
海「インターネットの力ですよね(笑)」
――当時から横の繋がりというか、仲が良かったバンドっていますか?
海「いや、当時は全然いなかったです。彼(田口)はもともと神奈川でバンド活動をしていて……」
田口「歌モノの、いまのスタイルとは全く違ったバンドでシーンにいて。そっち方面の仲間はいたんですが、こういったインディー・シーンにはいませんでした」
海「僕はバンド自体がSlow Beachで初めてだったので。知り合いも全然いなくて」
――初バンドがSlow Beachだったんですね。ところで海さんはいつ頃から作曲を始めたんでしょうか?
海「作曲は高校2年くらいからで、アコースティック・ギターで歌モノを作っていました」
――小さい頃からピアノを習っていたとか?
海「エレクト―ンは小学校1年生くらいから習っていましたね」
田口「そうなの? 知らなかった!」
海「その頃は作曲はしてなくて、譜面を読みながら稽古で習った曲を演奏するくらいで」
――では高校2年生で曲を作り始めるきっかけは?
海「その頃の自分はまだバンドというものをあまり知らなくて、弾き語りの秦基博さんやYUIさんを聴いていて。影響は受けてると思います」
――そうだったんですね。Mikikiでも記事にしたんですが、海さんは昨年ソロ名義(Kai Takahashi)で本職のトラックメイカーもびっくりなサンプリング主体のビート集『Sweet Vacation Part. 1』も発表したり、背景にいろんな音楽からの影響が見えて。例えばご両親が音楽に詳しくて、家にレコードがたくさんあるような環境だったり?
海「それもありますね。海外の音楽なんかは両親から影響を受けました。マイケル・ジャクソンやアース・ウィンド&ファイアだったり、クイーンだったり」
LUCKY TAPESのカラー
――やっぱりそうでしたか。そのお話を聞くとLUCKY TAPESへと繋がっていく道筋が見える気がしますね。LUCKY TAPESの話題まで辿り着いたところで、バンド結成のきっかけを教えてください。
海「Slow Beachを解散した後、僕はまた新しいバンドを立ち上げたくて曲を作っていたんです。この2人(田口と濱田)とは、道はいったんバラバラになったていたんですが『Sweet Vacation Part. 1』を聴いてくれてたみたいで〈また一緒にやろうよ〉と」
濱田「結局また〈やりたい〉っていう気持ち。やるからには以前と同じことをしてもしょうがないとも思って。〈またやる〉となったときにマイケル・ジャクソンの“Love Never Felt So Good”を〈こういうのがいい!〉って」
田口「久しぶりに会ったときに〈マイケルの新曲知ってる?〉って聞かれて、僕もすごく好きで聴いてたんで、そこで〈これやろうよ〉という話になって」
――もしかすると、それがLUCKY TAPESのカラーに大きく作用したということですか?
海「一番土台になっていますね」
――それ以前に海さんがSlow Beachでやってきたことって、インディー・ロック/ポップ寄りの音だったと思うんですが、マイケルに〈戻った〉というと違うのかもしれないけど……
海「戻ったんだと思います。親がマイケルが好きだったので」
――それは一旦バンドが無くなったから原点に帰ってみようという流れの一環だったんですか?
海「“Love Never Felt So Good”に関しては単純にリリースがそのタイミングだったのが大きかったですね。Slow BeachとLUCKY TAPESで同じことをやっても意味がないから、もっと音をパキッとさせたかったんです。それで〈もうちょっとグル―ヴィーな音楽をやろう〉って」
――それが両バンドのサウンドの違いに繋がったんですね。結成から2か月後の2014年8月には、シャムキャッツや森は生きているが参加したイヴェント〈Booked!〉の舞台で早くも初ステージを踏んでいますね。
濱田「Slow Beach時代にも〈Booked!〉に出ていて、それが最後のライヴだったので〈またやる〉となったときに、お世話になっていたイベンターさんが〈ここで初お披露目いきましょう〉と提案してくれて。練習期間が1か月くらいしかなかったよね? 〈曲もないし3人だけだしどないしよ〉って」
――そのときの手ごたえはどうでしたか?
田口「楽しかったです」
海「(メンバーに向かって)楽しかった思い出しかなくない? 手ごたえっていう手ごたえはそんなにだったのかな……Twitterで若干反応があった気もします」
――その頃の健介さんはLUCKY TAPESにはまだ関わっていなかった?
健介「そうですね。ライヴは観に行ってましたけど、就活してて」
田口「僕の高校の後輩なんですよ。高校の頃もバンドやってたし仲が知れてるっていうのもあって〈一緒にやりたい〉って想いがあって誘いました」
海「誘ったってより、健ちゃんから来てくれた気がする」
健介「やりたい気持ちはあったね」
濱田「健介のデビューは面白かったよね。僕らがライヴで大阪に行ったときに運転手として同行してくれて、〈来んのやったら弾いてまえ〉って(笑)。それが11月の話」
健介「最初は普通にサポートだったんですよ。〈今日はもう1人サポートがいるから観に来なよ〉って言われて行ったら〈やっぱギター弾きなよ〉と。テロテロの変なTシャツ着せられて(笑)。恵人くんの家に泊まったときに〈今日のライヴはサポートが出れないらしいよ〉という展開になって。ライヴ当日なのに」
海「YOUR ROMANCE(※LUCKY TAPESとも仲の良い4人組バンド)のギターを借りたこともあったよね?」
健介「それがテロテロのTシャツ着たとき(笑)。〈ギター2本がいい!〉みたいな意見もあったからね」
――ちょっと話が戻るんですが、〈Booked!〉の1か月後には後に500枚が完売することになる限定EP『Peace and Magic』をリリースしています。この時点でいまのLUCKY TAPESのサウンドがしっかり確立されているように感じるのですが、この音を手にするまではすんなりいけたんですか?
海「『Peace and Magic』はけっこう大変でしたね」
田口「最初はアレンジが違ったもんね。海くんがある日いきなりいまの黒っぽいアレンジで送ってきてくれて。〈カッケ―!〉って。メロディーは一緒なんですけど、ノリやアレンジが全然違う」
海「その頃は当時やっていたバイトも辞めて、音楽制作にのめり込んで引きこもって作っていましたね」
――〈黒い〉ってだけじゃないポップさもあって、それが海さんのカラーというか……
濱田「そうですね、本当に。海マジックですね」
インディー・シーンへの想い
――10月からはライヴが増えて、Taiko Super Kicksの自主企画やNiw! Records主催のイヴェントはじめ、シーンの重要どころと共演する機会も多くなって。
濱田「月4~5回はやってましたね」
――特に年末はいろんな場所に出て行ってさまざまな人と共演する機会があったと思うのですが、いまのシーンでシンパシーを感じるアーティストはいますか?
海「Yogee New Wavesですね」
田口「SuchmosやSANABAGUNあたりも」
――そのあたりとも繋がりがあるんですね。MikikiではいまSANABAGUNの連載もあって。
田口「彼らと一緒に初期の山下達郎さんのコピー・バンドをやろうって話があったり。あとネバヤン(never young beach)かな。ライヴ観たときに度肝抜かれた」
――いま名前がでたみなさんは年齢は近いんですか?
田口「多分みんな近いですね。YOUR ROMANCEも同い年だし。1コ上とか?」
――いまそれくらいの若い世代でカッコいいバンドやアーティストが多いなと思うんですが、シーンをどんな風に見ていますか?
海「僕はシーンはあんまり気にしていないです」
――〈自分たちと同じ世代で共感できるバンドがいて頼もしいな〉とか。
田口「それは思いますね」
海「たしかに」
健介「〈こういう音楽いいよね〉って言って伝わるのは素晴らしいことだよね」
――さらにと言うべきか、この取材の2日後にはUKのカインドネスの来日公演のオープニング・アクトまで務めます。
田口「むちゃくちゃ嬉しい。泣くよね、普通に(笑)。ずっと聴いてきたし」
――海外と国内ではインディーと言っても全く違いますが、LUCKY TAPESはその間を繋げられる存在になりそうな予感がしますよね。
田口「そうなれたら嬉しいですね」
シングル“Touch!”を語り尽くす!
――そして遂に、初の全国流通盤になるシングル“Touch!”がRALLYE LABELからリリースされました。RALLYEからデビューすることになった経緯というのは?
近越「もともとSlow Beachの頃から〈一緒にやろう〉とは話していたんですが、その後バンドが一旦無くなって。それでLUCKY TAPESが始まったので〈またやろうよ〉と。そこから『Peace and Magic』をライヴ会場限定でリリースしようという流れになって、あれは海くんが自宅で作った音だったんですが、今回はバンドなのでスタジオで録音したいという意向もあり〈じゃあシングルはしっかりスタジオで録ろうよ〉と始まったんです。たださっきも話に出ましたが10月~11月はライヴで忙しくて、ようやく12月にエンジニアも決まってスタジオを押さえて」
濱田「26日でしたね。ど年末(笑)」
近越「ようやく4月に満を持してシングルをリリースできることになりました」
――個人的な感覚なんですが、ダフト・パンク以降引っぱりだこなナイル・ロジャースやシックあたりのサウンドを思い出したりして。“Touch!”に関して、具体的にイメージした音だったり人だったりはありますか?
海「プリンスの“I Wanna Be Your Lover”とか。あと個人的には星野源さんも聴いていましたね。“桜の森”って曲が好きで、ストリングスの感じなんかはそこからの影響もあると思います」
――星野さんは意外でしたが、たしかに分かる気がします。
海「あとはSugar's Campaign。プリンスみたいなバンド・サウンドと、シュガーズみたいな打ち込みの最先端の音を融合させたような、その中間を狙ってやりたくて。どちらにも響くような音というか」
――そのあたりがLUCKY TAPESが持っている新しい感覚の秘密かもしれませんね。
田口「健ちゃんがいいギターのリフ持ってきてくれたしね」
濱田「しかもレコーディングのけっこう直前くらいに。最初は“Touch!”がA面じゃなかったからね。“Spell On You”がA面で。でも健ちゃんがリフを持ってきて、海くんがそれを発展させて。すごいギリギリだったよね?」
海「レコーディングの2週間くらい前だったっけ?」
濱田「それくらいにリフと海くんのラフが届いて〈こりゃ凄い〉と」
海「実はレコーディングした当初はまだ曲が完成していなくて、録った後が大変だったんです。僕が自宅に一度持ち帰ってアレンジだったり歌メロだったりを何度も変えて、歌詞もそのたびに変わって」
濱田「あんまり(ほかの人が)できることではないよね」
海「普通に曲を作ってからスタジオに入る方が楽だもんね(笑)」
――でも曲を聴いたかぎりでは、そういった過程にはまったく気付きませんでした。
海「僕らはむしろ色んなヴァージョンを聴き過ぎて、どれがいいのか悪いのかよく分からなくなって」
――ちなみにいま少しお話に出てきた歌詞のテーマは?
海「“Touch!”に関しては、僕らの音楽を聴いてくれる人がより近くに感じてくれるようなものを意識して書きました。歌詞もキャッチ―かなとは思います」
近越「海くんの作る歌詞って、本人が意識してなくても〈Touch〉とか〈Peace and Magic〉とか、象徴的な言葉が多いよね。結果的に後から意味が付いてくるような。単純な音の響きで選んでいるのかもしれないけど、後々〈Touch〉も〈Peace and Magic〉も意味を帯びてきた感覚がすごくある」
健介「〈キーワード感〉がありますよね」
海「たしかに単語は慎重に選んでます。意味というよりも、ひとつひとつのチョイスを意識して」
“Spell On You”から垣間見えたこだわり
――一方の“Spell On You”は、特にリズム隊がすごくタイトでカッコいいですよね。
濱田「〈これやり過ぎかな?〉ってリズム隊の2人で話したりもしましたが〈やっちまえ!〉って」
海「“Spell On You”は僕はあんまり関与してなくて、楽器隊に作ってもらった感じですね」
――あとサビのメロディーの突き抜け方も好きです。
濱田「あれはヤバい」
海「あれも変わったんだよね? ずっとライヴでは違うメロディーのヴァージョンで数か月演奏していて、録った後になって少し気になってガラッと変えたんです」
田口「急に俺らに送られてきたからね。すごくびっくりした。良過ぎて」
濱田「前のヴァージョンが悪かったわけじゃなくて。自分たちのなかではむしろ気に入っててA面にしたいってくらい良かったのに、海くんがひとりだけ〈違うな……〉って」
海「こだわりが……納得いかないと、迷っちゃうんですよね」
濱田「海くんに〈このメロディーいいから!〉って説得したのに、結局新しいメロが返ってきたら〈ゴメン〉みたいな(笑)」
――レコーディング後にそこまで調整するという話はあまり聞かないですが……
濱田「普通はやろうと思ってできることじゃないよ」
海「なかなかメロディーが腑に落ちないんですよね。音って答えが無いじゃないですか。だからどこに落ち着かせればいいのか自分のなかで判断が難しくて。メロディーを考えている間、それこそ近越さんに何度も電話したりして。悩み過ぎるとけっこうつらくて……外にも出ずに作ってるから。〈分からない、もう無理です!〉って(笑)」
健介「どのヴァージョンもいいんだよね」
一同「そうそう」
海「結局自分だけ納得いかずに最後まで悩んじゃうんですよ」
――海さんは大変でしょうけど、結果が付いてきているだけにこのスタイルは変えづらいかもしれませんね(笑)。
海「昔Slow Beachでやってた頃は全部自分で作っていたので、いまはメンバーがリフを持ってきてくれて、それをスタジオでセッションで広げるって形が取れるから、かなり負担は減りましたけどね」
田口「“Sunday Night”や“Peace and Magic”も、スタジオでベース・ラインから出来たような部分があって」
海「Slow Beachのときより〈バンド感〉が増しましたね」
“Touch!”に携わった素晴らしいメンバーたち
――CDのほうにはAvec Avecさんのリミックスが収録されて。
海「ずっと尊敬していたので」
――初ライヴからですもんね。
近越「Avec Avecの方でも、LUCKY TAPESや海くんのソロを認識してくれていたので話は早かったですね」
――コーラスにはレーベルメイトのsugar meさんが参加しています。
近越「コーラスを入れた方が華やかになるなという狙いもあって。あれを入れてから歌も録り直したんだよね」
海「だいぶ華やかになりましたね。sugar meに合わせて歌い方も変えたんです」
――ceroやPepe Californiaの作品も手掛ける得能直也さんとのレコーディングはどうでしたか?
海「好きな人ばっかりだよね(笑)。録り音も今回の曲にはバッチリで」
――あと、シングルの応援コメントがtofubeatsさん、the chef cooks meのシモリョーさん、Yogee New Wavesの角舘健悟さんと豪華ですが……
※LUCKY TAPES“Touch!”の推薦コメントはこちらから
海「角舘ちゃんからのコメントは泣けました(笑)」
――先ほども名前が出ましたが、Yogee New Wavesとはいつ頃からの付き合いなんですか?
濱田「一昨年の12月23日に〈No Action, No Future!〉っていう複数会場で開催されたイヴェントで。Slow Beachのときですね」
――出会う前から好きだったんですか?
海「いえ、そこで初めて知ったんです」
濱田「たまたま会場が一緒で」
海「逆にヨギーがSlow Beachのファンだったみたい」
濱田「海くんのファンって言ってなかった?」
海「メンバーがすごく話しかけてきてくれて」
濱田「リハのときに〈海さんですよね?〉みたい感じだったかも」
海「それがいまではもう(笑)」
――盟友と言えそうな仲だと(笑)。なるほどよく分かりました。最後になりますが、初夏にはアルバムが出る予定ということで。レコーディングは始めているんですか?
海「これからです。曲もまだ」
――青写真はありますか?
田口「こないだいい曲できたよね」
海「いい意味でいままでのリスナーを裏切るような作品になると思います」
田口「だいぶ裏切ります(笑)」
濱田「新たな一面を見てもらうといった感じでしょうか。あまり言うとね。聴いてもらえれば言っている意味は伝わるかなと」
海「いきなりメタルになったりとかはしないので(笑)、楽しみにしていてください」