前科を隠さないシンガーもキャリア10年超。アルジェブラデメトリア・マッキニーとのデュエットを含む約2年ぶりの新作も、数曲のミディアム・アップ調が新鮮ながら、ピアノやギターの音を活かした楽曲をやさぐれたビター・ヴォイスで歌う作法は相変わらず。サム・クックが乗り移ったかのような“Always”、マーヴィン・ゲイに感化されたという“People”も聴かせる。デビュー時の雰囲気が戻ってきたかのような好盤だ。