私たちの日常の風景をすっかり変えてしまった、コロナ禍。それはまた、私たちの音楽の聴き方にも少なからず影響を及ぼしたと思います。以前好きだった音楽を受け付けなくなったり、あるいはそれまでスルーしていたような音楽に突如として心を奪われたり……。

そこでMikikiでは、ミュージシャンやレーベル関係者、レコード・ショップ関係者、ライブハウス関係者など音楽に関わって仕事をする人々に〈コロナ禍以降、愛聴している1曲〉を訊ねる新連載をスタート。その回答は一人ひとりのいまの心情を映し出すと同時に、災いに見舞われた人々に対して音楽がどのような意味を持つのか、そのヒントにもなるのではないでしょうか。 *Mikiki編集部

★連載〈アーティストと音楽関係者が選ぶ「コロナ時代の1曲」〉の記事一覧はこちら


 

Simon Halliday

ワープのマネージング・ディレクターを経て、2007年より4ADの社長に就任。A&Rも兼務しており、黎明期はUKのアーティストが中心だった同レーベルのボン・イヴェール、ナショナル、ディアハンター、セイント・ヴィンセント、ギャング・ギャング・ダンスといったアーティストとの契約に大きく寄与し、USインディー・マーケット開拓の陣頭指揮を執った。現在もレーベルの最高責任者として、多様性と進化を求めて4ADを前進させている。

 

コロナ禍以降、特に愛聴している1曲は何ですか?

Marvin Gaye “What’s Going On”(71年作『What’s Going On』収録曲)

マーヴィン・ゲイの“What’s Going On”。あの曲はパンデミックに限らず常に聴いてきた曲で、僕は毎週あのフル・アルバム(『What’s Going On』)を聴くんだ。でも、パンデミック期間中は更にあの曲を聴いていた。あれは僕にとって支えになるレコードで、パンデミック期間で、あの曲は以前にも増して自分にとって近い存在になった。親友のように近く、大きな力になる曲なんだ。

 


RELEASE INFORMATION

VARIOUS ARTISTS 『Bills & Aches & Blues』 4AD/BEAT(2021)

リリース日:2021年7月23日
配信リンク:https://4ad.ffm.to/billsandachesandblues

■国内盤2CD
品番:4AD0358CDJP
価格:2,750円(税込)
ボーナス・トラック追加収録/歌詞対訳・解説封入

■輸入盤2CD
品番:4AD0358CD
価格:2,490円(税込)

■輸入盤2LP
品番:4AD0358LP
価格:4,390

TRACKLIST
CD 1
1. Tkay Maidza “Where Is My Mind?” (Pixies)
2. U.S. Girls “Junkyard” (The Birthday Party)
3. Aldous Harding “Revival” (Deerhunter)
4. The Breeders “Dirt Eaters” (His Name Is Alive)
5. Maria Somerville “Seabird” (Air Miami)
6. Tune-Yards “Cannonball” (The Breeders)
7. Spencer. “Genesis” (Grimes)
8. Helado Negro “Futurism” (Deerhunter)
9. Efterklang “Postal” (Piano Magic)
10. Bing and Ruth “Gigantic” (Pixies)

CD 2
1. Future Islands “The Moon Is Blue” (Colourbox)
2. Jenny Hval “Sunbathing” (Lush)
3. Dry Cleaning “Oblivion” (Grimes)
4. Bradford Cox “Mountain Battles” (The Breeders)
5. SOHN “Song To The Siren” (Tim Buckley)
6. Becky And The Birds “The Wolves Act I And II” (Bon Iver)
7. Ex:Re “Misery Is A Butterfly” (Blonde Redhead)
8. Big Thief “Off You” (The Breeders)
9. Maria Somerville “Kinky Love” (Pale Saints)” *Bonus Track for Japan