この夏もフェスをメインに忙しく活動中のSCOOBIE DO。Mikikiでは彼らの結成20周年をお祝いすべく、スクービーの特別企画を小出しにしてきましたが、記念イヤーのピークと言える10月4日(日)の東京・日比谷野外音楽堂公演〈ダンスホール野音〉が迫ってきたので、こちらもアニヴァーサリー攻勢に拍車を掛けますよ! ということで、今回はスクービーの直属(?)の先輩と言いますか、過去約15年に渡って共演回数も多数ならメモリーも多数のフラワーカンパニーズをゲストに迎えた〈フランキー8〉対談を敢行! 予想通り笑いの絶えない取材だったので、できる限りその雰囲気を文字でお届けできたらと思います!
【参加メンバー】
fromフラワーカンパニーズ
鈴木圭介(ヴォーカル)
グレートマエカワ(ベース)
竹安堅一(ギター)
ミスター小西(ドラムス)
from SCOOBIE DO
コヤマシュウ(ヴォーカル)
マツキタイジロウ(ギター)
ナガイケジョー(ベース)
オカモト“MOBY”タクヤ(ドラムス)
フラカンとスクービーの共通点
――そもそも両バンドの出会いはいつ頃だったんですか?
鈴木「スクービーのデビュー(2002年)ちょい前くらいか?」
MOBY「2001年10月ですね」
鈴木「(東京・下北沢)CLUB Queだよね?」
グレート「2マンやった時だよね」
マツキ「でも、その対バンの時にいきなり仲良くなったわけではなくて、その後僕らのメジャー時代の真ん中へんくらいに、徳島の映画館でやったライヴに共演させてもらって……」
鈴木「大失敗したやつね(笑)」
マツキ「あれはいい思い出ですね(笑)」
グレート「20年もバンドやってると酸いも甘いもあるじゃないですか……」
コヤマ「その〈酸い〉やつを(笑)」
鈴木「あそこで俺らは挫折を味わってるから」
――ちなみにそれはどういう大失敗だったんですか?
鈴木「徳島ではそれまでも普通にライヴハウスでやっていたんですけど、僕らの担当をしてくれていた某イヴェンターの方が、〈この2組ならホールでいける!〉と映画館だったところをコンサートで使っているような大きい会場で、フラカンとスクービーの2マンをやることになって……。あの時どれくらい入ってたっけ? 前2~3列くらいだったよね」
グレート「30~40人くらいだろう」
鈴木「もうね、ライヴハウスでやるより少なかったよな?」
一同:ハハハハハ(笑)。
鈴木「〈なんだこれ!?〉って。なかなかの挫折だったよね」
コヤマ「告知がされていなかったのかっていう(笑)」
マツキ「それはともかく(笑)、その頃は俺らがメジャー・レーベルに所属していた後期あたりで、これからどうやって活動していこうかと考えていたんですけど、その時にフラカンにはいろいろ(各地のライヴに)誘ってもらっていたんです。フラカンは(マネージメント会社に所属せず)メンバー4人だけで活動していたので、自分たちでやっていく方法というのを一緒にツアーを回りながら教えてもらうわけじゃないですけど、師匠の技を盗むみたいな感覚で……(笑)」
コヤマ「またその後に松山でライヴをやった時、俺と圭介さんは打ち上げに行かなかったんですよね」
鈴木「ヴォイス関係で」
コヤマ「ヴォイスがデンジャーなんで(笑)……まあ翌日に差し障るということで、その日はホテルに温泉があったから入って寝ようと思って、風呂へ行ったら圭介さんがいて」
鈴木「2人しかいなかったんだよな」
コヤマ「そうなんですよ。初めてQueで対バンした時は、圭介さんがすごく怖い感じで、気楽に話かけちゃいけないかなっていう雰囲気だったんですよね、先輩だったし」
鈴木「眉毛がなかったときかもしれない」
グレート「暗黒時代だったから(笑)。俺たちもちょっと怖いっていうか、大丈夫かなって感じだったもん」
コヤマ「だったんですけど、その温泉で初めていっぱい話して」
鈴木「喋ったね。最終的にはタオル取ったもんな(下半身にかけているタオルを取るフリで)」
一同:ハハハハハ(笑)。
鈴木「腹割って話したからタオルも取って。みんな打ち上げでワッショイやってる時に、〈気楽でいいよな~〉っつって(笑)」
コヤマ「その時に、さっき言ったようにフラカンはすでに独立していたので……」
鈴木「降格してね」
コヤマ「ハハハ……セルフ・マネージメントで走り出していて、で、俺らはちょうど降格して(笑)、独立したばかりだったので、〈こういうやり方はどうですかね~〉と訊いたりしていたんです」
“トラウマティック・ガール”
――降格じゃないですけどね……(笑)。
グレート「かつて新聞にそう書かれたのよ。それをおもしろく言ってるだけなんで気にせずに(笑)」
鈴木「それで一時期やたら〈降格バンド〉って言うのが流行っちゃって(笑)」
コヤマ「メジャーから切られると〈降格〉って(笑)」
鈴木「それMCでも言ったかもしれない。当時のツアー中はずっと言ってた」
コヤマ「ハハハハ(笑)。まあそこで、一気に仲良くなったんですよね。普段ツアーで一緒になると、基本ネヴァーエンディングなツアーをやっているので、だいたい圭介さんはヘトヘトになっていて、〈いやもうねー〉って愚痴を(笑)」
鈴木「〈やってらんねーよ!〉、みたいな(笑)」
コヤマ「僕も歌を歌っているから悩みは同じなんですよ。そういう話は、やっぱり立場の違う人と話しても、ただいじけてるだけになっちゃうんですけど、圭介さんとなら心おきなく喋れる」
鈴木「器が大きいからね、何でも受け止めちゃう(笑)」
コヤマ「そうですね(笑)。だから、ヴォーカリストならではの話をよくしています。さらに圭介さんも僕も〈立ちヴォーカル〉じゃないですか、圭介さんはたまにギター弾いてますけど。〈ギター/ヴォーカル〉だとまた感じは違うから」
鈴木「ギター/ヴォーカルはラクだよな(笑)」
グレート「これはね、俺は悪いとは思ってないんだけど、そこ(立ちヴォーカルであること)にこの2人はすごくプライドを持ってると思うんだ。そういうヴォーカリストが少なくなってきてるから」
鈴木「しかもマイクスタンド使ってるバンドのヴォーカルは、いまほとんどいないよ」
コヤマ「まあ俺の場合はそれしかできないからというのもあるんですけど、でも圭介さんもそうだし、増子(直純:怒髪天)さんもそうだし」
グレート「増子さんは〈Fが押さえられねえ〉って言ってた(笑)」
鈴木「あとマイナーとメジャーの違いを〈ドライヴァーのマイナスとプラスみたいなことだろ?〉って(笑)」
コヤマ「全然わかってない(笑)」
グレート「そういう発言をしちゃうのがヴォーカリストだよね(笑)」
――ヴォーカルのお2人以外にも、そういった同じ楽器同士ならではの交流みたいなことはあるんですか?
竹安「楽器じゃないけど、お互いにプレイング・マネージャー(メンバー兼マネージャー)がいるっていうところだよね※」
※フラカンはグレートマエカワ、スクービーはMOBYがバンドのマネージャーを務めている
一同:ああ~、そうだね。
MOBY「〈ライヴのスケジュールがある程度決まったら教えて~〉みたいなやりとりはしてますよね」
グレート「そうだね」
MOBY「あと〈来年どこで(共演)やろうか〉という話を合間でしたり」
――毎年どこかで対バンするというのがそもそもあるんですね。
グレート「うん、また何本か一緒にやりたいから、どこでやろうかという話はするよね」
MOBY「〈東北ライヴハウス大作戦※〉とか、おもしろかったですよね」
※2013年に〈フラワーカンパニーズpresents「人間の爆発」〉として東北3か所でスクービーと共演
グレート「あれは相当だったな。2組でセッションをやってね、最後メチャメチャになったんだけど、すごく楽しくって。やっぱりそういうことができるバンドはそういないから。スクービーだったら(メチャメチャになっても)大丈夫っていう空気になるからね、こっちは」
鈴木「俺たちがグダグダになっちゃっても何とかしてくれるから(笑)」
グレート「グダグダになった鈴木の尻をシュウが拭くっていう(笑)。だいぶ両手汚れてるよな」
コヤマ「イヤイヤイヤ、もう喜んでですよ(笑)。他ではわからないけど、マエカワさんも必ずナガイケにベースを預けてハンドマイクになって(笑)」
小西「スクービーならそういう(メチャメチャな)ことしてもいいんだと思ってからはMOBYと入れ替わることも増えてきた。ぐちゃぐちゃになる前に絶対締めてくれるし、そのタイミングがわかる。それだけ長い間一緒にやってきたから」
グレート「お客さんが楽しめることが大前提なんだけど、そのなかですべて任せて遊べるというのはスクービーくらいだよね」
――すごく信頼関係があるんですね。そんななかで、お互いにどういうところが具体的にスゴイというか、リスペクトできる部分だと思いますか?
鈴木「言いはじめたらキリがないよ」
グレート「演奏が巧くてライヴがスゴイというのは、自分たちが思う良いバンドの条件だけど、スクービーはその上位、筆頭に近いと思う。どこに出しても恥ずかしくないっていうか」
竹安「常に更新している感じだよね。毎年一緒にやってるけど、その都度ちゃんとレヴェルも熱量も上がってる。この間〈ARABAKI〉でThe Birthdayのキューちゃん(クハラカズユキ、ドラムス)が久々にスクービーのライヴを観たらしくて、〈こんな凄いバンドだったっけ〉って驚いてたよ」
グレート「ああ、言っとった言っとった」
鈴木「俺たちはグダグタで――スクービーがこんなにスゴイのに、俺たちは何をやってたんだって思っちゃったもん、アレ(笑)」
コヤマ「そんなことないっす(笑)」
鈴木「泉谷(しげる)さんが認めたんだから※。泉谷さんにお礼のメールしたら〈近年稀に見る酷いライヴでしたね〉って(笑)」
※〈ARABAKI ROCK FEST. 15〉に〈フラワーカンパニーズwith泉谷しげる〉として出演していた
グレート「あれはあれで良かったんだよ(笑)」
鈴木「泉谷さんが〈近年稀に見る酷さ〉って言うんだから、相当酷いよ(笑)」
グレート「それが俺らとのライヴだってことに誇りを持ってもいいんだよ――でも確かに、スクービーの演奏を観たら〈うわ~、いいな〉って思うよな(笑)」
マツキ「でもそれは俺らがフラカンに対して思うこととまったく同じで。観るたびにスゲーなスゲーなっていつも思います。〈ARABAKI〉ももちろん素晴らしかったんですけど、今年の頭に松坂と宮崎と佐賀で共演させてもらった時は、3日間それぞれで違いを出していて〈今日はこうやってきたな〉っていうのがわかるんですけど、それがこちらの想像を超えていくというか。最終日の佐賀のステージを客席で観てて、スーパースターのライヴみたいな完成度だったんですよ。これは誰が観ても圧倒されるなと思ってジーンときちゃった。これだけ長い付き合いがあるのに、最新が最高と思えるというのがフラカンの強さ、素晴らしさだと思うし、それこそがロック・バンドのいちばんのカッコ良さかなというのをいつも一緒にやらせてもらうたびに痛感して、刺激を受けっぱなしでございます、はい――これくらいで(笑)」
2013年のライヴ映像
鈴木「このくらいで(笑)」
一同:ハハハハハハ(笑)。
グレート「いま俺ジーンときちゃったもん、今日は気持ち良く寝れるわ(笑)。3本一緒に回ると、互いにライヴのセットリストやMCの雰囲気とかを変えていくのを観るのがおもしろいんだよね。ライヴは勝ち負けじゃないけど、お互いにより良いライヴをやるのが対バンをやる際にはいちばんいい形なわけで。そういうふうに(ライヴごとに)変化を付けられるバンドのほうがグッとくるよね。俺らもそうありたいと思っているし。スクービーはそのへんすごくマジメだから、信頼できる。MOBYの髪型くらいじゃない、変わらないのは(笑)」
鈴木「ジャンルで分けるのもなんだけど、パッと聴き(フラカンとスクービーは)全然違う音楽じゃないですか。僕らはスクービーのように16(ビート)的な要素はないし、見た目も片やスタイリッシュで、俺らはグダグダじゃないですか(笑)。いろんなところが全然違うんだけど、そういうところじゃないところでお互いを認め合ってるところはあるよな」
マツキ「そうですね。これが同じような音楽性だったらまた違ったかもしれない」
鈴木「トリビュート※に参加してもらって、それの逆カヴァーみたいなことを僕らがライヴでやったんだけど、その時にバンドのノリが全然違うっていうのを痛感した。(コヤマには)ヴォーカルで来てもらったんだよな」
※2014年にリリースされたフラカンの25周年記念トリビュート・アルバム『I❤FC MORE THAN EVER ~FLOWER COMPANYZ TRIBUTE~』で、スクービーが“恋をしましょう”をカヴァー
コヤマ「僕だけ参加したんですけど、リハーサルに一発目入った時、〈どうやってやるの?どうやってやるの?〉って俺がみんなに訊かれるという(笑)」
鈴木「(演奏するにあたって)簡単にしたけどごめんねって全員が言い訳して(笑)」
グレート「まずは謝ってから(笑)」
コヤマ「でも俺は(スクービーの)3人をバックにして歌うことばかりだから楽しかったですね。(スクービーのヴァージョンと)同じアレンジなんだけど、フラカンが演奏するとちゃんとフラカン味になるんです。〈こういうやり方しかできねえんだ〉って感じになるから、そこもまた気持ち良くて」
MOBY「(コヤマが)スクービーのヴァージョンで歌うのとノリが違ったのもおもしろかった」
竹安「でもヴォーカリストが変わると(同じ曲でも演奏が)ちょっと変わるよね」
鈴木「あの時はちょっとファンキーになったよな、俺たち(笑)」
グレート「顔もちょっとシュッとしたかもしれない(笑)」
一同:ハハハハハハ(笑)。
グレート「俺、たぶんジョーの(ライヴではお馴染みの)すり足やったもん(笑)」
ナガイケ「俺も〈JAPAN JAM〉で一緒にやった時(2013年)、ジャンプを合わせるところはマエカワさんのいつもの感じを出そうとしたけど、全然出せなかった(笑)」
コヤマ「グレート・ナガイケで」
ナガイケ「グレート感出なかった(笑)」
先人のネタ振り
――このように長きに渡ってお互いに切磋琢磨して、常に両バンドとも進化し続けていられるのは、一方でTHE COLLECTORSや怒髪天といった同じく長い間シーンの第一線で活躍されているヴェテランの存在も刺激になっていたりするのでしょうか?
グレート「そうだね、心強いよね。(THE COLLECTORSや怒髪天は)歳も上だから、僕らが40越えていま45歳になって、やっぱり疲れることが前よりも多くなってきたりするけど、〈あの人たちはあれだけやってるんだから〉と思うとまだまだだなって思う」
フラカンの竹安&小西にTHE COLLECTORSと怒髪天のメンバーが友情出演
――やはりメンバー全員が同じ方向を向いているというのも、もうひとつの理由かなと思いますが、バンド内がトゲトゲするような時なんてあるんですか?
鈴木「(スクービーの)楽屋とかも見てますけど、いがみ合ったりとか、ライヴ後に怒鳴り合ったりとか、そういうのは見たことないですよね」
グレート「例えばリーダーが他のメンバーにダメ出ししたりね」
鈴木「そういうのって(他のバンドでは)結構見るんですよ。ライヴ後だからみんなカーッと頭に血が上ってるし」
コヤマ「俺らもフラカンも、いわゆるワンマン・バンド的ではないから」
鈴木「今日は良くなかったな……とメンバーみんなが思ったとしても、それをあんまり口に出さない」
グレート「それはライヴを点で見てないからだよね。多く(ライヴを)やってればいい時もあれば悪い時もあるから」
鈴木「言わなくてもわかってる」
――バンドですけど、考え方は熟年夫婦みたいですよね。
鈴木「熟年だね、もう(笑)」
グレート「俺らなんて銀婚式(25年目)も過ぎてるからね」
コヤマ「フラカンは同じメンバーで25年ですもんね」
ナガイケ「それがすごいんだよな~」
グレート「スクービーはジョーが入ってから14年? 15年?」
ナガイケ「14年くらいですね、2001年(加入)なので」
コヤマ「それでもスゴイけどね、ヘヘヘ」
鈴木「そうだよ、一緒一緒」
コヤマ「フラカンもそうですけど、俺らはライヴをたくさんやるから、ライヴをやってる限りはバンドマンでいられる。それは俺たちが物凄く望んでいることじゃないですか、だから一度失敗したら次に挽回すればいいし、そこで解決すればいいんじゃないかと思うんです」
グレート「若い時はどうしても、ひとつひとつのライヴに対する思いが強すぎたり、自分に対しても〈今日はこんなに悪かった〉って思ったりするけど、しょうがない時もあると思わんとさ。気持ちの切り替えとかバランスの取り方は長くやってればそれぞれが上手くなるものだからね」
――この20年、特にここ数年の間に音楽の聴かれ方が大きく変わってきていますが、そういった変化をどのように捉えていますか?
グレート「いちばん大きく変わったのは、パッケージされたものなのか、配信なのか、聴き放題なのかと選択肢が広がっているということだと思うんだけど、スタジオで録音された音楽を買ってもらって儲けるというのは無理な時代がやってきたと思っていて。俺たちにとって印税とはボーナスくらいのものかもしれないけど、そこをこれから各々がどうするんだろうと……ね……暗い話になったな(苦笑)」
MOBY「基本的に両バンドともライヴに来たいっていうお客さんがいて、モノを持っていたいという方々が多いので、ライヴをやってそこでグッズなりCDなりを手に取ってもらえれば僕たちは本望。そういう方々を大事にしながら後のことは考えたいなと思っています」
グレート「だからライヴ一本一本が大事になってくるだろうなとは思います」
マツキ「CDが売れなくなったって言われていますけど、それは物凄く売れていた人が売れなくなっただけじゃないかと思うんです。自分たちのCD売上が激減してるという実感もないですし。ただ、少なくともいいものは作ろうと思ってるし、ライヴ映えしないからとか、ライヴの現場をそのまま音にしようというのも考えてなくて、とにかく良い音楽、それに加えてライヴでも楽しめるというのをスクービーとしては試行錯誤しながら作ってますね」
――先ほどの進化の話にも繋がりますが、いろんなリスナーが集まるフェスなどでのアピール度は、両バンドとも物凄く高いですよね。間違いなく誰が観ても楽しめるという。その充実度というか、ちょっと上から目線みたいで恐縮ですが、盤石の巧さをここ数年はいっそう感じています。
マツキ「フラカンと一緒に回らせてもらった1月のライヴで思ったのは、前よりも確実に動員が増えていると思いました」
グレート「うーん……ちょっとずつって感じだよね」
鈴木「いい具合に入れ替わるんだよね」
グレート「そうだね、でも入りがもうちょっと多いといいんだけどね。スクービーもそうだと思うけど。悪くはなく、ちょっとずつ増えている感じがここ10年くらい……」
マツキ「確かにそうですね」
竹安「入れ替わったと思っても、その来なくなった人が5年ぶりくらいに来てくれたりするよね」
グレート「世代的に結婚したり、仕事が忙しくなったりして来れなくなってしまう人もいるからね。そういうことは悪くないと思ってるけど」
マツキ「長くやっていればそうなりますよね」
グレート「うん、だからそこで一喜一憂しなくなったかな」
――そうやって入れ替わりと言っても新しく来るようになったお客さんが常にいるということは、本当に素晴らしいことですよね。一度ライヴを観ればそれも頷けますし。
グレート「そうだね」
鈴木「誰も出ていかなければめちゃめちゃ入ってるんだけどね(笑)」
――お客さんもそうですけど、フェスなどで若いバンドと共演する機会も多いですが……。
鈴木「人気あるバンドと共演すると羨ましいですよね、ワンオクとかね(笑)。声援の量がすごかったもんなー。スッゲーなと思って」
コヤマ「声援の量って(笑)。初めてフェスに行った人みたいな(笑)」
グレート「(演奏が)巧い人が多いよね」
竹安「でもギターの音がいいよねとか、スネアの抜けがいいなとか、そういう聴き方じゃないんだよな。分析できないというか」
グレート「わからんところもあるから、そこは正直オッサンになったなと思ったりする。同じ音楽だから違わないんだけど、(いまの若いバンドとは)やりはじめたきっかけや、聴いてきた音楽、出したい音が個人個人にしても、バンドとしても全然違うと感じることがある。同じロックをやっていたとしても。良い悪いではなくて」
鈴木「でも格好良いバンドは格好良いし、何とも思わないバンドは思わないし。それは昔もいまも変わらないから」
マツキ「やっぱり若い人もどんどんバンドをやってほしいし、増えて欲しいですね。どんどんロックを聴く人を増やしていかないと、俺らも活動の場がなくなっちゃうから。若い人たちも広げてやっていってほしいし、一緒に俺らもやりたいし。若いロック・バンドは大好きです」
コヤマ「ライヴも一緒にやってくれるバンドはだいたい仲良くなりますしね」
鈴木「嬉しいもんね、若いバンドに誘ってもらえると。〈俺らのこと知ってんの?〉って思う」
コヤマ「そうなりますよね。フラカン好きですって若いバンドもいっぱいいるし。俺らですら言われますもん」
グレート「昔聴いてました、とかね」
コヤマ「ライヴハウスで踊らせているようなバンドと対バンすると、影響を受けてきたものは違うとしてもそこでやろうとしていること、気持ちは同じだから、そこでムキになってやってる人たちはいいなと思う。若いバンドでも年上のバンドでも、ライヴハウスでムキになって〈今日いちばんスゲーことやるぞ〉と思ってやっている人とは仲良くなりますよね。だからフラカンもそういうところですごくシンパシーがある」
グレート「こないだ一緒にやった泉谷さんはライヴハウスではあんまりやってないかもしれないけど、音楽をガーッとやってるってことは変わりなくてさ、そういう人とできるというのはそれだけで思うところがあるというか、やって良かったなと思う」
――ちなみに、いま若手でシンパシーを感じるバンドはいますか?
マツキ「対バンするとよりいいなと思うことがすごく多くて、最近だと夜の本気ダンスとか、BRADIOあたりは凄くマジメで」
グレート「BRADIOの話はよく聞くね、評判がいい」
マツキ「人柄もすごくいいし。いいなと思うバンドは人柄もちゃんとしてる」
ナガイケ「キュウソネコカミとかもね。もっともっとという意識がある、それが売れてからもあるのがいいですよね。先輩もちゃんと立ててくれるし(笑)」
グレート「ジョーの口から〈先輩を立ててくれる〉っていう言葉が出るとは! 先輩なんだな」
ナガイケ「いつの間にか中堅です。ちなみに僕、フラカンのひと回り下なんですよ」
――ひと回り!
グレート「そうなんだよね~」
小西「俺らにとったらスクービーはいまでも知り合った時のまま〈若手〉なんだよね」
グレート「筋肉少女帯の大槻(ケンヂ)さんも、いまだに若手といったらフラカンとミッシェル(・ガン・エレファント)だって言ってる(笑)。〈ミッシェルもう解散しましたよ!〉って(笑)」
一同:ハハハハハハ(笑)。
グレート「90年代で止まってるんだよ(笑)。そういう人もいるからしょうがない」
――では、次はこれからの20年、25年はどのように活動していきたいかを聞かせてください。
グレート「ツアーで全国を回るというのはいつも通りで、それ自体は目新しくは映らないかもしれないけど、俺らはそのなかでも新しい何かを入れていきながらこれまでもやってるつもりだし、そうやっていかんとこっちもおもしろくなくなっちゃうだろうしさ。そうやりながら、例えば俺らの武道館※とかスクービーの野音みたいに、ところどころ攻めをさ、打ち上げ花火みたいなことをライヴだけじゃなくても入れていければと思う」
※12月19日(土)に東京・日本武道館にて〈フラワーカンパニーズワンマンライブ「フラカンの日本武道館 ~生きててよかった、そんな夜はココだ!~〉を開催
“消えぞこない”
マツキ「フラカン先輩が25周年を迎えて、26年目の今年、武道館公演をやりますから、スクービーとしてはそういうことも念頭に置きつつ、要所要所でマエカワさんが言ったような起爆剤を入れていかないといけないなと思います。あとはとにかく昨日よりカッコ良くというか、1曲でもより格好良い曲を作りたい、昨日よりいいライヴをやる、そういう気持ちでやっていきたいなと思っています――こんな感じで(笑)」
コヤマ「いまのはそんなに(ゴマ)すってなかったんじゃない(笑)?」
グレート「もうちょっとすっても良かったんじゃない?……って小西が言ってたよ(笑)」
小西「言ってないけど思ってたよ(笑)」
MOBY「まあ、怒髪天の武道館※から、1本のレールが出来ているので……」
※2014年1月に怒髪天が結成30周年記念として初の日本武道館ワンマン公演を開催
ナガイケ「ネタ振りがね(笑)」
MOBY「そこをちゃんと中継して後ろに繋いでいきたいですね」
――そういう目標があると全然モチヴェーションが違いますよね。
グレート「それはそうだよね」
鈴木「時には無理をしないと。ずっと無理してるとすぐ終わっちゃうから(笑)、たまに無理するくらいがいいの。そういう無理をいっぱいして燃え尽きちゃうシーンやバンドをこれまでいっぱい見てきたから。幸い、お互いにそういうシーンみたいなものに属してなかったので」
グレート「結果、良かったよね。いい活動だよ」
鈴木「長くやったもん勝ちってのもある。売れてる売れてないじゃない……年数だね(笑)」
マツキ「でもダラダラやってる20年、25年じゃないから。毎週末のようにライヴをやりながらの年月だから、それはそれでスゴイことだと思いますよ」
コヤマ「気が狂ってるパターンですよ」
グレート「そうだよな(笑)。それでメンバーの足並みが揃ってて良かったよ。一人でもまともな奴がいたらとっくに終わってるからね」
鈴木「奇跡だよ。そういう意味で、スクービーとはタイプが似ているところがあるなと思っていて。よく(コヤマと)2人で話してるのは、(自分たちは)ステージを降りたら急にオーラを消しちゃう。それが上手い。スーッと風景に溶け込む。常に全開の人もいるんだけど、俺らはそういうタイプじゃなくて、すぐに街並みに溶け込める。すぐに予備校生になれるもんな!」
コヤマ「予備校生って……流石に40越えてるんで(笑)。僕が圭介さんに思うのは、わざとじゃなくて本当に気が狂ってるんだなって。そこにシンパシーを感じられたのは嬉しかったですよね。20年やってきて、気が狂ってる組に入れて(笑)」
グレート「ハハハ(笑)。ヴォーカリストってやっぱおかしいな」
鈴木「それ言われて嬉しかったもん、少し頭のおかしい親戚のおじさんみたいって(笑)。楽屋でずっと喋ってるから、正月に(親戚の集まりなどで)ずっと喋ってるおじさんって1人2人いるじゃない。俺もその域に達したんだなと思って嬉しかった(笑)。でも俺たちは普段から狂ってるわけじゃないからね、ちゃんと電車にも乗るし」
グレート「電車にも乗るし(笑)」
鈴木「これだいぶ文字にしづらいね(笑)」(了)
☆フラワーカンパニーズからのお知らせ☆

9月16日に新ミニ・アルバム『夢のおかわり』をリリース!
9月1日(火)には盟友・斉藤和義との〈フラワーカンパニーズ×斉藤和義~フラカン和義のロックンロール600万ボルト~〉を神奈川・川崎クラブチッタにて開催。さらに9月3日(木)には東京・新木場STUDIO COASTで行われる〈Spitz × VINTAGE ROCK std. presents 新木場サンセット2015〉へ出演します。そのほか最新情報はこちら。
そしてもちろん! 12月19日(土)に行われる初の日本武道館公演もお忘れなく!
※〈フラワーカンパニーズワンマンライブ「フラカンの日本武道館 ~生きててよかった、そんな夜はココだ!~〉詳細はこちら
☆SCOOBIE DOからのお知らせ☆

9月23日にインディー期からこれまでに洋邦問わず幅広く録音されたカヴァー曲や、未発表オリジナル音源を収録したスクービーの〈裏ベスト〉的な一枚『Extra Funk-a-lismo! -Covers&Rarities-』をリリース!
9月5日(土)に大阪・泉大津フェニックスで行われる〈OTODAMA '15 ~音泉魂~【闘魂編】〉などフェス出演もまだまだ続くほか、9月12日(土)に宮崎・SR BOX、13日(日)に鹿児島・SR HALLで日比谷野音公演の前哨戦となる〈野音への道〉を開催。そして、いよいよ10月4日(日)に東京・日比谷野外音楽堂で〈ダンスホール野音〉が行われますよ! そのほか最新情報はこちらへ。

