INTERVIEW

LoVendoЯ 『不器用』(1)

ライヴを通じてスタイルを確立し、楽曲を育ててきた4人が、アグレッシヴな本気の女気を世に問う!!

LoVendoЯ 『不器用』(1)

「最初は自分の弾くパートでいっぱいいっぱいなところがあったんですけど、でも、4人でLoVendoЯなので、最近はそれぞれの見せ方やテクニックだったりを観察しながら、全体を見て自分の動きや演奏をどうするか考えられるようになってきました」(魚住有希、ギター)。

「メンバー間の絆はこの1年間で凄く深まったなって思ってます。特に田中さんは最初〈芸能人が目の前にいる!〉って感じで遠い人だったのが、いまはいっしょにご飯を食べてワイワイしたり、相談に乗ってもらったりして。他のメンバーも1年かけて良いところも悪いところも見えてきて、それを含めてLoVendoЯというグループになってきてるんじゃないかなと思います!」(岡田万里奈、ヴォーカル)。

 2012年、当時モーニング娘。田中れいな(ヴォーカル)がオーディションでメンバーを募り、同年11月に結成が発表。翌年初頭にステージ・デビューを果たしたのがLoVendoЯである。当然ながらキャリアや意識の面で田中と他の3人には隔たりがあっただろうし、ぶっちゃけ〈元アイドルのバンド〉に対する周囲の懐疑的な見方もあったかもしれない。が、4人が〈あっという間だった〉と口を揃える約1年半を通じて、1+3だったバンドは1+1+1+1=1に成長したのだろう。「田中さんは最初おっかなくてしょうがなかった」(宮澤茉凜、ギター)という言葉が飛び出すのも、現在のLoVendoЯに流れる雰囲気の良さを裏付けるものだと思う。

 田中が「なんか不思議なバンド」と表現するようにツイン・ヴォーカル&ツイン・ギターという編成は珍しいが、2013年だけで3本のツアーを敢行し、ヴェテランから同世代まで多彩な顔ぶれとの対バンも経験するなかで、その編成のユニークさをLoVendoЯらしい音楽性の強みとして磨き上げてきた。

「ヴォーカルのハモリとギターのハモリがあるのは強いと思います! LoVendoЯって〈これしか歌えない〉っていうものがなくていろんなタイプの曲を歌ってるから、良いと思ったら全部自分たちのものに採り入れることができると思っています」(岡田)。

 そんな彼女たちの勢いをさらに加速させそうなのが、今回登場したミニ・アルバム『不器用』。オリジナル曲を中心に、バンドらしさを深めた4人が改めて自分たちの現在地を表明した一枚である。

LoVendoЯ 不器用 UP-FRONT WORKS(2014)

 「前作がカヴァーだったので、世代的にパパが喜んだんですよ。〈えー、パパこの曲知っとーよ、この曲好き〉って言ってくれて、やってよかったって思えたんですけど。今回はライヴ映像とMVもDVDに入っているし、曲もライヴで楽しめる曲から激しめのバラードみたいのもあったりで、映像と音源から〈いまのLoVendoЯはこういう活動をしてます〉っていうのがわかる作品になっています」(田中)。

 オープニングを飾るのは、もともとハード・ロックヘヴィー・メタル(とアニソン)志向の宮澤が「ギターが重くて、サビで一気にくる感じが凄く好きで、弾いていていちばん高まる一曲ですね」と語る、重厚な緩急を備えた表題曲の“不器用”だ。そこから一転してゲイリー・ムーアを連想させるギターの泣き濡れた“むせび泣く”は、魚住が作曲を担当したブルージーな仕上がり。情緒に傾いた歌唱もさることながら、アウトロを彩るツイン・ギターの哀愁たっぷりな掛け合いも聴きどころだろう。

 さらに「リズムとか歌詞もいい意味でアホらしくて、れいながいちばん顔芸ができる曲なんで、ぜひライヴでれいなの表情を観に来てほしい! ずっとハモっているんですけど、すっごい高いんですよ、特にれいなは上で静まることがないけん」(田中)とツイン・ヴォーカルの妙を見せつける“880円”、勇ましいコーラスをフィーチャーして「お客さんと一体になって盛り上がれる」(岡田)“BINGO”という気合い十分なロック・チューンが続き、ラストは“むせび泣く”の作詞も担う先輩・中島卓偉の曲を取り上げたシンガロング系の“だけどもう一度 それでももう一度”。カラリと開放感のある歌いっぷりと魚住が初挑戦したというスライド・ギターの乾いた響き、メンバー全員のエモいコーラスは、明るくポジティヴな聴後感を残してくれる。

 リリースに前後して、7月まで続くツアーも始まったばかり。ライヴで披露されている楽曲も魚住作曲の“Sweet Tweet”を筆頭にまだまだあるが、「もっといろんな方向性のオリジナル曲で攻めて、いろんなファンの方を増やしていきたいです」(魚住)と各々の意識のさらなる反映にも期待できそう。不器用に独特なスタンスを確立しつつある4人の真の開花はここからだ。

 

▼関連作品

左から、LoVendoЯの2013年作『ラベンダー カバー The ROCK』(UP-FRONT WORKS)、中島卓偉の2013年作『BEAT & LOOSE』(zetima)
※ジャケットをクリックするとTOWER RECORDS ONLINEにジャンプ

 

40周年 プレイリスト
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