アンドレアス・シュタイアーの一糸乱れぬ演奏とフライブルグ・バロック・オーケストラの重量感とがせめぎ合うバッハのチェンバロ協奏曲集 Harmonia Mundi ジャンル クラシック クラシック 出典 intoxicate 2015 August 森山慶方(タワーレコード新宿店) 2015年10月08日 ANDREAS STAIER , FREIBURG BAROQUE ORCHESTRA 『バッハ:チェンバロ協奏曲集』 Harmonia Mundi 2015 クラシック クラシック とにもかくにも1枚目冒頭の第1番をお聴き下さい。この2枚に収められたバッハ演奏の凄さを最も端的に味わえるのは、やはりこの番号だ。シュタイアーが次々に繰り出す、まさに一糸乱れぬ走句の連続、がっしりと鳴動する低弦に支えられたフライブルクの重量感とのせめぎ合い。聴き手を不思議な感興のうねりへと連れ去るマジカルな気配が濃厚に立ちこめる。全き愉悦が横溢する第3番、親しみある楽想を丁々発止と展開する第6番など、奏でられる音楽自体がとても大きい。緩徐楽章でつくため息も深く、情感の増幅にも事欠かない。シュタイアーが満を持したこの録音、隅から隅まで、本当に愉しみが尽きない。
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