23年ぶりのソロ3作目ということは、前作を20歳で聴いた青年が43歳のオッサンになっているわけである。なのにキース・リチャーズの変わらなさは何なんだ!? 知らない人に〈3年ぶり〉と言ったら信じるんじゃないか!? ロックンロールとカントリーとレゲエとブルースと、あとソウルとフォーク――ずっとやってきたこと、ずっと好きでい続けた音楽を、気の合う仲間とここでまたやっている、それだけの作品。にもかかわらずこの豊潤さ、響きの新鮮さ、曲の輝きはいったい何だろう!? バック・メンバーについては省くが、〈ただのロックンロール〉を〈だけどそいつが大好きなんだ〉とばかりに鳴らした“Blues In The Morning”で、ボビー・キーズが完全に生きていてオレ興奮。ストーンズを知らなくても聴くべき大傑作!