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最後に、2010年代以降の目ぼしいトピックと近況について触れておく。

2012年作の『Freak Puke』でオズボーンとデイル・クローヴァーと共に通称〈メルヴィンズ・ライト〉なるトリオ編成を組んだトレヴァー・ダンは、ミスター・バングル~トマホークへの参加に加えてジョン・ゾーン周辺とも絡む筋金入りのパットン人脈。オリジナル・ドラマーのマイク・ディラードを呼び戻した〈メルヴィンズ1983〉制作の『Tres Cabrones』(2013年)に続く現時点での最新アルバム『Hold It In』(2014年)からは、バッドホール・サーファーズのジェフ・ピンカスとポール・リーリーがメンバーを務めているのは別掲の記事の通り。

メルヴィンズがバットホール・サファーズ“Graveyard”をカヴァーした、2013年のパフォーマンス映像。ベースはジェフ・ピンカス

一方、ガシュリー・スナブやゲット・ハッスル(共に前述のストーンが関わる)、またクローヴァーがニューロシスやOMのメンツと立ち上げたシュラインビルダーなどメンバー関連の別プロジェクトも複数存在してきたメルヴィンズ周辺だが、この夏には、オーストラリアの音楽家/映像作家であるアダム・ハーディングの呼びかけでダイナソーJr、ベスト・コースト、ジーザス・リザード、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン、ウォーペイントのメンバー、さらにデヴィッド・リンチらと共に参加したプロジェクト、ダム・ナンバーズが話題を集めた。目下のところでは、西海岸パンク・シーンの後輩タイ・セガールとレッド・クロス/オフ!のスティーヴン・マクドナルドと結成されたトリオ、ブロークン・バットも記憶に新しいだろう(両方共にメルヴィンズからはデイル・クローヴァーが参加)。

ダム・ナンバーズの2013年作『Dumb Numbers』

なお、メルヴィンズの作品としては、同郷ワシントンのノイズ・ロック・デュオ、ゴッドヘッドシロの片割れマイク・クンカとのコラボ・アルバムがサブ・ポップから2016年にリリースを予定。同じく来年に予定されているオリジナル・アルバムには、前出のジャレド・ウォーレンやスティーヴン・マクドナルドらに交えて、なんと元ニルヴァーナのクリス・ノヴォセリックがフィーチャーされているという。それはまるで、オリジナル・ハードコア~グランジ前夜を出発点としながら、多彩な人脈を通じてラインナップの新陳代謝を重ね、音楽性を深く押し広げてきた30余年のキャリアが一回りを迎えるような感慨も抱かせるが――ともあれ、今回の〈HCW〉のステージは、そうしたまさにメルヴィンズというUSロックの巨影の一端にでも触れることができる機会となるのではないだろうか。そうなることを期待したい。

 


Hostess Club Weekender
日時/会場:2015年11月22日(日)、23日(月・祝) 東京・新木場スタジオコースト
開場/開演:12:30/13:30
出演:
〈22日〉Melvins/Daughter/Christopher Owens/Dornik
〈23日〉Bloc Party/Mystery Jets/The Bohicas/Julia Holter
チケット:通常2日通し券/13,900円(税込/両日1D別)
通常1日券/8,500円(税込/両日1D別)
イープラス
チケットぴあ(Pコード:279-443)
ローソンチケット(Lコード:78690)
楽天チケット
https://ynos.tv/hostessclub/schedule/201511weekender/ticket