ほのぼのしたエモ・ポップとフォーク・パンクの2本立てで、人懐っこいメロを朗々と歌い上げるという意味で、それほど大きな変化はない。だが、演奏がグッとダイナミックになったのは、これでアルバムも3枚目を数え、キャリアに比例して技術が向上しただけのことなのか、はたまた移籍してバンドの意識に変化が生じたからなのか。いずれにせよ、日本ではほぼ無名の存在であるニュージャージーのこの4人組が、メジャー進出を機に注目を浴びるようになったらとても嬉しい。とりあえずウィーザーモーション・シティ・サウンドトラックと聞いてピンと来た人は要チェック。90sエモの良心を受け継いだ彼らを迎え入れるなんて、正直、失いかけていたフェルド・バイ・ラーメンへの興味が俄然戻ってきた。