苦汁を舐めたソロ時代からBiSで人気アイドルとなり、いままたバンド活動で〈UP!〉をめざすプールイの上昇志向は、やはりドラマを生む。昨年のメジャー進出を経て届けられたこの初フル・アルバムは、〈もう諦めて実家に帰ろうか 何度も思ったんだ〉(“スマッシュヒット”)と明け透けに歌う彼女と、バンドマンとしての夢を諦めないテンペスト竹内(ギター)と小原 just begun(ベース)の成功に賭ける気迫が噴出し、全力でストラグルするかの如き内容に。〈絶対見返す!〉と言い放つ決意表明ソング“フラチネ”をはじめ、竹内のソングライティングはトリッキーなリフを随所に仕込んだ演奏と共にますます冴え渡っているし、何よりプールイの晴れやかな歌声には前のみを見んとする力強さがあり、何だか泣けるのだ。
LUI FRONTiC 赤羽JAPANの初フル作は、ますます冴え渡るソングライティング&プールイの晴れやかで力強い歌声に何だか泣ける一枚
ユニバーサル