ジェフ・テイン・ワッツのドラムが素晴らしい。レコーディングの音色感やアイデアのバランスがジェフのドラムにはうまく着地した、ELEW四枚目のアルバム。《My Favorite Things》以外、全てELEWのオリジナル、Nu Jazzマナーがお腹いっぱい、という人に特にオススメである。オールドスクールだなあと思うものも多いが、ワーク・ソング風ブルースの、コーラスとトリオのコール・アンド・レスポンスのアイデアにはハッとさせられた。シェークスピアの戯曲に基づくアルバム・タイトルであるジャズトリオと語り手のために書かれたコンポジションや、《My Favorite Things》での繊細なジェフのアプローチ、これなくしてELEWはありえない。