ソウルフルなヴォーカルとアコギによる抜群のバッキングに思わず溜息。稀有なR&Bシンガー・ソングライター、ラウル・ミドンの3年ぶりのアルバム。ポップでジャジーなフィーリングにあふれ、どことなく漂うネオ・ソウル的な雰囲気もいい。本人のラップや多重録音によるコーラス・ワークもあり、演奏ではエレクトリック・ギターのソロもフーチュアされ、本人色の強いサウンドと随所に感じられるファンキーで多彩なリズム・アレンジも粋な一作。楽曲はオリジナル曲中心で、ラストにはスティーヴ・ミラー・バンドの77年のヒット・ナンバー《フライ・ライク・アン・イーグル》のカヴァーを収録。