レパートリーにしたアンサブルに今ひとつ手が出ない。音色の美しさや演奏の精度には感心するばかりだが、リズムの窮屈さにどうしても我慢ができない。と、この手のアンサンブルになかなか目がいかなかったのだが、パキート・デリヴェラ、ヨスヴァニ・テリー、アドニス・ゴンザレス、ポール・コーエンによるVitral Saxophone Quartetの新譜を聴いてそんな先入観も少しほぐれそうだ。パキートの作品や、キューバの古典に加え、ダフニス・プリエト、アルフレード・ロドリゲスのバンドのサクソフォニスト、ロマン・フィリウの作品を取り上げる。WSQに続く飛躍を期待したい!