デヴィッド・ボウイや、ア・トライブ・コールド・クエストなど、近年発表された話題作には軒並みジャズ・ミュージシャンが関わっている。現代の音楽シーンにおいて非常に重要な役割を担っているジャズの〈今〉を様々な観点から検証するシリーズの第四弾では、ロバート・グラスパーなどの〈人〉やフィラデルフィアなどの〈地域〉に焦点を当て、シーンの最先端では何が起きているのかを紐解いていく。本著のディスクガイドに掲載されている作品を聴き進めていくと、現代のジャズという音楽について理解を深めると同時に、ジャンルにとらわれない、新しい音楽と出会う楽しみを再発見させられた。