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BiSH
幕張のステージで6人が交わした新たな約束とは?
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7月22日、幕張メッセイベントホールで行われた〈BiSH NEVERMiND TOUR RELOADED〉のファイナル公演が待望のソフト化! 〈番狂わせ〉を謳って臨んだ過去最大キャパのライヴながら、結果的に当日は3階席まで人がビッシリ入った文句ナシの満員状態。昨年10月に行われた日比谷野外大音楽堂での公演も感動的だったが、それから1年足らずで倍以上のキャパを完売してしまったのだから、言い方はアレだが感動より先に圧倒された部分はあったかもしれない。今回リリースとなったBD/DVD「BiSH NEVERMiND TOUR RELOADED THE FiNAL "REVOLUTiONS"」で当日の模様を改めて追体験してみると、空間のスケールに気圧されてか、序盤はメンバーにも客席の側にも、勝手の違う戸惑いがややあったようにも映る。もちろん、場がざわついたほど通常運転ではなかったアユニ・DのアンコールMCでもわかるように、かつてない緊張が個々に微妙な変調をもたらしていたとしてもおかしくはないだろう。
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とはいえ熱狂は冒頭からフル出力。歴史を振り返りながら脱退メンバーにも謝辞を捧げるOP映像に続いて始まったのは“オーケストラ”。そこから“社会のルール”~“DEADMAN”とアクセルを踏み込んでいく姿には頼もしさしかない。そんな無敵のセットリストに関しては本編をご覧いただくとして、改めて鑑賞して痛感させられたのが、『GiANT KiLLERS』収録曲の大会場映えするポテンシャルだ。勢いで巻き込む“GiANT KiLLERS”や感情に訴えかける“Nothing.”がうねりを増幅するタイプの楽曲なのは当然として、大らかなノリのある“VOMiT SONG”の広がりもすこぶる心地良いものだった。同時に、他所行きの演出ではなく、シンプルにパフォーマンスそのもので勝負する姿勢を貫き、曲を進めるごとに場の雰囲気を掌握していく逞しさにもまた感慨を新たにさせられたわけで……。
ただ、それはもう夏の思い出だ。この秋のBiSHは、11月から女性限定の〈BiSH About a Girl Tour〉と学生限定の〈BiSHの学園天国 Tour〉という2本のツアーを走らせ、1年ぶりのニュー・アルバムも控えている。12月には幕張公演の前後も含めて彼女たちを追いかけたドキュメンタリー映画「ALL YOU NEED is PUNK and LOVE」(監督は別掲の『WHO KiLLED IDOL? -SiS消滅の詩-』と同じエリザベス宮地)も公開予定で、さらに年明けには中野サンプラザを終着とする〈BiSH pUBLic imAGE LiMiTEd TOUR〉も開始。6人が見据えるのはその先の未来だ。
BiSHの2017年作品。
アイナ・ジ・エンドの参加した作品。