BiSH from new landscape
止まらない進化と感情の揺らめき――新しいBiSHは新しい地平に立つ!
いちばん変化できた年だった
BiSHの快進撃が止まらない。3月のシングル“プロミスザスター”、6月のミニ・アルバム『GiANT KiLLERS』を立て続けにヒットさせたかと思えば、7月22日に行われた幕張メッセイベントホール公演を完売させて7,000人を動員。もはや8月の恒例行事となったZepp Tokyoでのフリー・イヴェント〈TOKYO BiSH SHiNE(TBS)〉も3年目にして初の満員にするなど、熱量溢れるライヴの評判は上がり続けるばかりだ。一方で、セブン-イレブンとのタイアップで“おでんの歌”を歌ったり、メンバーのアイナ・ジ・エンドがTVアニメ「18if」の主題歌やディズニー楽曲のカヴァー集『Thank You Disney』にソロで参加するなど、その存在感はより広いフィールドへ向かってさまざまな方向へと拡散。まさに急成長の1年だった。
「2016年の8月にアユニ(・D)が入って、その年末に1か月の休止期間があってからの2017年のスタートだったので、メンバーそれぞれ考える時間もあったし、そこでBiSHとしての結束も固まった気がして。3年間の活動のなかでいちばん変化できた1年だったと思います」(セントチヒロ・チッチ)。
「去年は入ったばかりで何もわからなくて、ちゃんと吸収できないまま進んでたところがあったけど、2017年はメンバーや環境にも慣れて、自分で考えることができるようになった年だなと思ってます」(アユニ・D)。
「幕張なんて埋められるわけがないという気持ちも正直あったんですけど、そこに向けてがんばっていくなかで、自分を含めたBiSHみんなが成長できたなって思って。話も上手くできるようになったし」(ハシヤスメ・アツコ)。
「いままで何十回何百回とライヴをしてるんですけど、今年の〈TBS〉で“スパーク”の落ちサビを歌ったときに、初めて〈いま歌ってる!〉って思えたんですよ。〈ライヴで歌うことってこんなに楽しいんや!〉って気付けた瞬間で、そこから新しく始まった気がしていて。そのことと、幕張公演、あとソロのお仕事で鎮座DOPENESSさんと一緒に歌ったときの〈この人、本物だ!〉っていう衝撃は、私の2017年の3大ニュースに入るぐらいヤバかったです(笑)」(アイナ)。
そんなジェットコースターばりの勢いで進化中の6人が、2017年の締め括りに届ける強烈な一撃が、メジャー2枚目となるニュー・アルバム『THE GUERRiLLA BiSH』だ。もっとも、去る11月4~5日には事前告知なくサプライズでタワレコの店頭にて299円で先行販売され、オリコンのデイリーチャートでは自身初の1位を獲得済み。まさにゲリラ的なプロモーションで話題をさらったのも記憶に新しいが、何よりイカしているのはその中身だ。もちろん今作も松隈ケンタとSCRAMBLESの面々が全曲を手掛けており、〈楽器を持たないパンクバンド〉という謳い文句をさらに強調するようなナンバーがたっぷり装填されている。
「問題作ですね。他のバンドさんじゃなくてBiSHがこういう作品を出したことが問題だと思うし、ずっと叫んでる曲があるのも問題だし。幕張メッセが終わってからも失速しないぞ!っていう気持ちを表現できたアルバムだと思います」(モモコグミカンパニー)。