真冬の寒さも何のその、鋼鉄連載〈OSHIETAL〉の時間だぜ! 今月はスティーヴ・ヴァイやカーク・ハメットの師としても知られるNYが生んだギターの神、ジョー・サトリアーニをオシエタル! 知名度の高さとは裏腹に、ギター・インストということで勝手に上級者向けと決めつけ、敬遠していたリスナーも少なくないだろう。そんな方にこそ、今回のニュー・アルバム『What Happens Next』を手に取ってもらいたいのである!

JOE SATRIANI What Happens Next Legacy/ソニー(2018)

 バックを固めるのはレッド・ホット・チリ・ペッパーズのチャド・スミス(ドラムス)と、チャドのプロデュースで複数のソロ作を発表しているディープ・パープルのグレン・ヒューズ(ベース)だ! チャドとサトリアーニの相性の良さは活動を共にするチキンフットで証明済みだが、グレンのグルーヴィーなプレイが師匠の超絶テクニカルな速弾きとここまでマッチするなんて! 曲調もブギーやジャズ・プログレ風など実に多彩で聴き手を飽きさせず、ヘヴィー・メタルの可能性をグンと広げているではないか! 折しもトニー・マカパインやエリック・ジョンソンなどスーパー・ギタリストたちのリリースが相次いでいるこの冬。ギターで歌うマエストロをチェックせずして、今シーズンはメタルをカタルべからずなのだ!