新緑が眩しい鋼鉄連載〈OSHIETAL〉。今回はまさかの再会を果たしたダムド・シングスをオシエタル! フォール・アウト・ボーイのジョー・トローマン(ギター)とアンディ・ハーレー(ドラムス)や、アンスラックスのスコット・イアン(ギター)を中心にこのバンドが始動したのは2007年のこと。それから3年を費やして初作『Ironiclast』を完成させるや、同2010年の夏フェスを荒らしに荒らして話題をかっさらうのだが、本隊の仕事に専念するためほどなくして活動休止。てっきり単発ユニットと思っていたというか、何なら忘れかけていたわけだ。

THE DAMNED THINGS High Crimes Nuclear Blast/ワード(2019)

 しかし、そんな彼らが2枚目のアルバム『High Crimes』を緊急リリース! 前作で聴けたスラッシュ・メタルやブルージーなハード・ロックに、グラム・ロックやらストーナーやらの要素を足し、イイ意味でいかがわしくモデルチェンジ! 新加入したアルカライン・トリオのダン・アドリアーノによる豪快でリズミカルなベースも遊び心たっぷりだし、ブラック・サバスとワイルドハーツとクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジが轟音合戦を繰り広げているかの如き、とんでもないサウンドを展開しているじゃないか! 不意打ちのようにふたたび俺らの前に現れて、こんな傑作を放つとは!! パーマネントな活動を熱望しつつ、まずはこの『High Crimes』を聴かずしてメタルをカタルべからずだ!