自慢の黒Tに白い汗染みが浮き出る夏真っ盛りの鋼鉄連載〈OSHIETAL〉。今月は聴く者すべてをトリップさせるヒア・ライズ・マンをオシエタル! 中心メンバーはハービー・マンの息子であるジェフ・マン(ドラムス)とアンティバラスのマルコス・ガルシア(ギター)。名前だけ見ればこの連載とは無縁のようにも思えるが、〈もしブラック・サバスがアフリカ音楽をプレイしたら!?〉なんてキャッチコピーと共に登場した昨年のファースト・アルバム『Here Lies Man』を聴き、俺の心は即座にロック! 次のリリースが楽しみで仕方なかったわけだ。
HERE LIES MAN 『You Will Know Nothing』 RidingEasy/Pヴァイン(2018)
そんななか、このたびニュー・アルバム『You Will Know Nothing』がお目見え! かつてトニー・アイオミがブルースを下地にリフでヘヴィー・グルーヴを作り出したのに対し、コイツらはアフロビートを基盤にそれをやってのけている。そう、その前代未聞のアプローチにより、ストーナー・メタルは新時代へと突入したのだ。もっともアイデア一発勝負ではなく、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジに通じる予測不可な曲展開など、再生するたびに驚きのギミックを発見できる点も称賛すべき! ちなみに所属レーベルのライディングイージーには他にもヤバいドゥーム/サイケ・メタラーがウジャウジャ在籍し、8月にはブラックウォーター・ホーリーライトの新作『Blackwater Holylight』も控えているぞ! この夏は歪みまくったウネリに溺れずしてメタルをカタルべからずだな!