鋼鉄連載〈OSHIETAL〉の時間だぜ! 今回はプログレ・メタルのパイオニアにして、まさにいま3度目の黄金期を迎えようとしているドリーム・シアターをオシエタル! 念のためおさらいしておくと、第一黄金期はジェイムズ・ラブリエ(ヴォーカル)が加入した90年代初頭、第二期はロードランナー入りを起点とした2000年代後半……となるわけだが、おそらく第三期はこのたびのインサイド・アウト移籍から始まるはず! そう思えてならないのは、2017年に行った出世作『Images And Words』の25周年記念ツアーの盛況ぶりに加え、各々の外仕事も充実しているからだ。

DREAM THEATER Distance Over Time Inside Out/ソニー(2019)

 そんな最中に到着したニュー・アルバム『Distance Over Time』は、俺的にどストライクな一枚に。オーケストラを従えてロック・オペラ化した前作『The Astonishing』(2016年)の反動か、大胆な原点回帰を図り、メンバー同士がバチバチにやり合う迫力満点の肉弾戦を繰り広げているじゃないか! シャープなギターの速弾き、すぐさまそれに応酬するオルガンとシャウト──ダイナミックかつスリリングな曲展開に、ただただ酔いしれるばかり。そう、ペリフェリーらジェント勢を焚き付け、その後もシーンに多大な影響を与えてきたレジェンドが、ここへきてファンの求める音を鳴らしているのだ! 言うまでもなくアニマルズ・アズ・リーダーズやボーン・オブ・オシリス好きは必聴だな! ちなみに、今年はデビュー30周年の節目でもあり、つまりは現在の夢劇場をチェックせずしてメタルをカタルべからず!