テイ・トウワの変名プロジェクトが16年ぶりの新作を発表。今回から砂原良徳とバカリズムを迎えた3人体制になり、ほぼ新たなユニットへと変貌を遂げている。ラウンジーでリラクシンなエレクトロニック・コラージュ・サウンドに、インテリジェンスに富んだ言葉遊びが折り重なる、誠にヘンテコな怪作。2018年版のYMO『増殖』か、あるいはGEISHA GIRLS『炎のおっさんアワー』かKOJI1200『アメリカ大好き!』か。ともかくギャグ・アルバムの系譜を描いたら、それら金字塔と近いところに並べられるのは間違いないだろう。どの曲もオチまでの展開が笑えるしスリリング。空の箱を取っておくか捨てるかを題材にバカリズムと麻生久美子がデュエットで歌い上げるムード歌謡“捨てられない街角”は名演!