エラ・メイ 『Ella Mai』 ロンドン歌姫の初作は、トラップ以降のビートに90年代感覚のスロウやミッド織り込む

2018.11.15

昨年のEPに収録されていた恋慕ソング“Boo'd Up”が今年に長期ヒットして現象となった英ロンドン出身の歌姫による初フル・アルバム。アライズというトリオから独立した彼女を見初めた(DJマスタード改め)マスタードがメジャー展開となった10サマーズの威信にかけて大半を手掛け、“Boo'd Up”やそれに続くシングル“Trip”に代表されるトラップ以降のマシーン・ビートに90s R&Bの懐かしい感覚を織り込んだスロウやミッドを、エラは憂いを含んだ人懐っこい声にエモーションを込めて歌っていく。ブライアン・マイケル・コックスやH・マネーの直球なR&B作法も正面から受け止め、クリス・ブラウン、ジョン・レジェンド、H.E.R.との共演曲ではゲストのカラーに沿いつつ自分のムードに誘引。期待に応えた濃厚な一枚だ。

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