キンブラの新譜“90s Music”、かなり近年のケレラ的なものをポップに昇華していて良いな!と膝を打ちました。トーフです。〈90s Music〉とは言いつつもあきらかに今年の雰囲気で、自分の持っている(世間にある)財産をどう新しいものに変化させていくか、そういうのっていろいろ大事だな、と改めて再確認したところです。今回は、リリースを首を長~くして待っていたこの一枚から連想していきたいと思います。
1. 国分友里恵 『STEPS』 BMGビクター/ソニー(1987)
当連載でもリイシューを熱望していた87年リリースのコチラ、知って知らずかバッチリ再発されましたね! 中古価格も高かったので本当に嬉しい限り。他にも2タイトルが復刻され、まんまと全部発売日に購入。当時のCDマスター音源を比べる機会があったのですが、やはりところどころ印象が違っていておもしろい。とりあえずはジャパニーズ・グルーヴ最高傑作“I WANNA BE WITH YOU”を聴いてほしいところです。完!璧!
2. MICHAEL JACKSON 『Xscape』 Epic(2014)
びっくりするほどベタですが“Love Never Felt So Good”最高だ!ということを、僕は声を大にして言いたい! Treasure!! Get Lucky!! Roller Coaster!!と来てトドメ。83年の録音のテープにジャスティン・ティンバーレイクのヴォーカルがもう1ヴァース足された構成で一応新曲ということになってますが、当時にはあり得ないフィルター使いやリスペクトはありつつも現代的な音の仕上がりは良いですね。オマージュってのはこういうのを言うんだなってくらい、MVも気持ちの良い仕上がりです。
3. THE NOTORIOUS B.I.G. 『Life After Death』 Bad Boy(1997)
マイケルのMVを見てまっさきに思い浮かんだのが“Mo Money Mo Problems”(亡くなった人がディスプレイで出てくるという演出なのか、2パックとアウトロウズの“Baby Don't Cry(Keep Ya Head Up II)”もそう)。ただこの曲自体はビギー生前の作で、MVだけがそういう形になってるんですが。そういえば自分みたいな制作を家でやっていて、死後自分のパソコンを誰かが開いてそこから何かを生んでくれることなどあるのだろうか……。
tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸在住のトラックメイカー。一十三十一、橋本甜歌、小泉今日子、Negicco、くるり、パラ・ワンらの作品でプロデュース/リミックスを手掛け、自身の最新EP『ディスコの神様』も好評リリース中。7月15日にリリースされるlyrical schoolのニュー・シングル“FRESH!!!”(T-Palette)では表題曲のプロデュースを担当しています! また、8月16日(大阪)と17日(東京)には〈森高千里 with tofubeats〉として〈SUMMER SONIC 2014〉に出演予定。さらなる動きや最新情報は〈www.tofubeats.com〉をチェックしようぜ!