R&BシンガーのBJ・ザ・シカゴ・キッドがBillboard Liveで来日公演を行う。公演は8月27日(水)にBillboard Live TOKYOで、8月30日(金)にBillboard Live OSAKAで開催される。

現代モータウンを代表すると言っても過言ではないシンガー、BJ・ザ・シカゴ・キッド。彼はマーヴィン・ゲイ、スティーヴィー・ワンダー、ディアンジェロ……と、連綿と続くソウル・シンガーの歴史にその名を連ねるオーセンティックな歌い手だ。その一方で、ケンドリック・ラマーやドクター・ドレー、チャンス・ザ・ラッパーといったヒップホップ・シーンのビッグ・ネームたちとの共演で知られ、モダンな感性を併せ持つ才人でもある。

84年、米イリノイ州シカゴ生まれのBJ・ザ・シカゴ・キッドことブライアン・ジェイムズ・スレッジは、教会聖歌隊の指揮者の家庭に生まれている。19歳でLAへと居を移し、バッキング・ヴォーカルや作曲の仕事によって音楽家としてのキャリアを歩み始める。

転機となったのは同郷のラッパー、カニエ・ウェストにフックアップされたことだ。カニエが映画「ミッション:インポッシブル3」(2006年)に提供したシングル“Impossible”において、彼は〈BJ〉名義でフィーチャーされている。

カニエ・ウェストの2006年のシングル“Impossible (Feat. Twista, Keyshia Cole & BJ)”

その後、ミックステープや自主制作アルバムの発表を通じてその名を知らしめていったBJは、2012年に名門モータウンとの契約を勝ち取る。また、2014年にスクールボーイ・Qと“Studio”で共演したことを皮切りに、ケンドリックらが所属するLAのレーベル、トップ・ドッグ・エンターテインメント(TDE)のラッパーたちとの交流を深めていく。

言うなれば〈客演王〉的なBJの快進撃は、ここから始まった。前述したような大物たちから気鋭のラッパーまで、多くのヒップホップ・アクトたちから愛される歌声の持ち主、というBJのイメージは、数え切れないほどの客演仕事によって確立されていく。

スクールボーイ・Qの2014年作『Oxymoron』収録曲“Studio”

そんなBJが満を持してモータウンからのメジャー・デビュー・アルバム『In My Mind』を発表したのは2016年。今度は自身の作品にチャンス・ザ・ラッパーやビッグ・K.R.I.T.、ケンドリック・ラマーらのラッパーを客演として迎え、モダンなR&Bソングからオーセンティックなソウル・ナンバーまでを歌いこなし、変幻自在の音楽性を披露した。同作は第59回グラミー賞で最優秀R&Bアルバム賞の他3部門にノミネートされ、BJの評価をますます高めた。

2016年作『In My Mind』収録曲“Church (Featt. Chance The Rapper & Buddy)”

2016年作『In My Mind』収録曲“The New Cupid (Feat. Kendrick Lamar)”

待ち望まれていたニュー・アルバム『1123』がリリースされたのはつい先日、7月26日のこと。3年ぶりとなる新作にはアンダーソン・パークやミーゴスのオフセット、さらにはEDM界のスター、アフロジャックらが参加。だが、前作よりゲストの人数は抑えられており、BJの歌にフォーカスが絞られている。カヴァー・アートも含め、どこか内省的でパーソナルなムードを感じるのはそのせいだろう。

2019年作『1123』収録曲“Worryin' Bout Me (Feat. Offset)”

2019年作『1123』収録曲“Time Today”

現代ソウル/R&Bシーンの最前線にいるBJ。新作『1123』をリリースしたばかりということもあり、今回の来日公演は最新モードの彼の歌が聴けるに違いない。R&Bファンからラップのリスナーまで、観逃せないステージになること請け合いだ。

 


LIVE INFORMATION
BJ・ザ・シカゴ・キッド

2019年8月27日(火)Billboard Live TOKYO
1stステージ 開場17:30 開演18:30
2ndステージ 開場20:30 開演21:30
サービスエリア 8,000円/カジュアルエリア 7,000円(1ドリンク付き)
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2019年8月30日(金)Billboard Live OSAKA
1stステージ 開場17:30/開演18:30
2ndステージ 開場20:30/開演21:30
サービスエリア 7,900円/カジュアルエリア 6,900円(1ドリンク付き)
★詳細はこちら

■メンバー
BJ・ザ・シカゴ・キッド(ヴォーカル)
カルヴィン・フレイジャー(ギター/ベース)
トニー・ニコルズ(ドラムス)