タワーレコード新宿店最上10階で営業中のアナログ専門店〈TOWER VINYL SHINJUKU〉。年末年始はTOWER VINYLで買ったレコードをこたつに入りながらゆっくりと聴く、なんて過ごし方はいかがでしょう?

当連載〈TOWER VINYL太鼓盤!〉では、TOWER VINYLのスタッフがお客様におすすめしたいレコードをご紹介しています。前回はクリスマス・イヴに〈レコードで聴きたいクリスマス・アルバム〉をお届けしました。それに続く今回は年末ということで、〈2019年マイ・ベスト・レコード〉をスタッフがセレクト!

再発盤、限定盤、7インチ・シングル、ボックスセット……新品レコードのリリースは今年もたくさんありましたよね。買い逃していたレコードが、この記事で見つかるかもしれません。 *天野

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 田之上剛(TOWER VINYL)のマイ・ベスト・レコード
dendan『Don't Play』

今年の一番と言われると選ぶのは難しいが(既に上半期は記憶が薄れ気味ですが……)、スウィート・ソウルやチカーノ系好きの方から注目を浴びたドラン・ジョーンズ&ザ・インディケーションズの7インチ・シングル“Morning In America”になる気が……。

しかし、残念ながら現在入手困難なためdendanの7インチ・シングル“Don't Play”をご紹介! 90年代に腰パンでレコードを掘り、夜はクラブに通いナンパ生活をしていた方には是非聴いて頂きたい1枚。ビッグ・L“Devil's Son (Live Version)”とキース・スウェット“Right And A Wrong Way”をサンプリングしたメロウで超クールな1枚。懐かしいけど新しいジワジワテンションが上がる楽曲。

他に和モノではTV映画「祭ばやしが聞こえる」の主題歌の7インチ・リリースは嬉しかった1枚。最近では7月に配信されたmogsanと野呂佳代による“さよならサマー”もシティ・ポップ好きにはオススメ。

 

塩谷邦夫(TOWER VINYL)のマイ・ベスト・レコード
Kraak & Smaak『Pleasure Centre』

メイヤー・ホーソーンやベン・ウェストビーチとのコラボ作などでも名を馳せた和蘭代表エレクトロ/ブギー・トリオ、2019年の最新作にして最高傑作。ソウル、ブギー、ハウス、ブレイクビーツ、シンセ・ポップ、チルアウトなど多様な要素をひとつひとつ丁寧に咀嚼したうえに、さらにクラフトワーク的様式美を塗しているというモンスター盤。それでいて印象に残るのは、まろやかなメロウネスと洗練された音像。これはちょっとスゴイ。仕事から家に帰っての深夜部屋聴き1枚目、今年の後半はこのレコードに針を落とすことが一番多かったです。

 

太田陽士郎(TOWER VINYL)のマイ・ベスト・レコード
Cornelius『Point』

ずっとCDで愛聴していたCorneliusの『Point』のアナログ初リイシューが、私の今年の一枚です。断片的な言葉と、瑞々しくも突然変異する楽曲で構成された大好きな作品。自分の中では、日本語を使った音楽の到達点のひとつと思っております。今回のリイシューでは、綺麗なブルー&ホワイトのカラー・ヴァイナル、紙製のスリップマット付。ジャケットのアートワークも最高なので、廃盤になる前に絶対アナログでゲットをお勧めしたい一枚です。