オーストラリア出身のテーム・インパラにとって通算4枚目となるこのニュー・アルバムを聴いて、驚きを隠せなかった。従来のサイケデリック・ロックを軸とした音楽性とは180度違うサウンドだからだ。全体的にハウスやディスコの要素が強く、ライヴハウスよりもダンスフロアに相応しい曲が多い。例えばオープニングを飾る“One More Year”は、良質なハウスをリリースしてきたミスター・サタデイ・ナイトあたりのレーベルが脳裏に浮かぶような音だ。さらに、“Glimmer”では陽気かつレイヴィーなピアノ・サウンドが飛びだすなど、やはりダンス・ミュージックの要素が色濃い。長年の音楽ファンなら、マッドチェスターという懐かしの時代を連想してしまうかも。