先行で発表された“Been On”をはじめ、ジェイ・アント(HBKギャング)とE-40をフィーチャーした“Far Alone”などのロング・ヒットもあり、ネット界隈を中心にその名を浸透させていたオークランドのラッパー、G・イージー。その2曲でも聴けたウィークエンド~OVO周辺を思わせる陶酔気味のダウナーなムードはこのアルバム全体にも漂っており、“Almost Famous”を筆頭に随所で聴かせる歌うようなフロウはドレイクを思わせるものだ。シンガーと絡む楽曲はどれもこれもアンビエント感あって甘美だし、エイサップ・ファーグらを招いたダークでドープな“Lotta That”や、オートチューンを用いたフューチャー風味な“I Mean It”などもあって、現行のトレンドを見事にブレンドしている。