GANG PARADEから生まれたフレッシュな4人組がいよいよアルバムを完成! 従来のWACKらしさを明るくブチ抜いたポップでキュートな楽園へようこそ!

 この3月に分裂を発表したGANG PAR­A­DEから、〈楽園〉というコンセプトを打ち出して誕生したのがPARADISESです。スプリット盤『G/P』でお目見えしたテラシマユウカ、月ノウサギ、ナルハワールドの3名に加え、〈WACK合宿オーディション〉を経て研究生ユニットのWAgg からキラ・メイが昇格して4人組に。並行して恋愛リアリティ番組「今日、好きになりました。」にナルハワールド(山田なる名義)が出演、グループでInstagramを開設するなど、従来のGANG PARADEやWACK所属アクトとは異なる可能性を携えて本格始動したばかりです。初のアルバム『PARADISES』を完成させたフレッシュな4人に話を訊きました。

PARADISES 『PARADISES』 FUELED BY MENTAIKO/ワーナー(2020)

 

私だけ敬語だ!

――2月に取材した際は〈3人組でどうやっていくか〉みたいなお話でした。

テラシマユウカ(ユユ)「そう、〈Perfumeになる〉って」

月ノウサギ「とんでもないこと言ってましたね(笑)」

ユユ「なる前に4人になりました」

月ノ「3人でお披露目する機会もなくなってしまって」

――メイさんは2月にWAgg加入したばかりで、すぐ昇格が決まりましたね。

キラ・メイ「めちゃくちゃビックリしました。〈GANG PARADEに昇格〉って発表されたその場で分裂も発表されて、その段階では分かれる意味も知らなくて、〈この先どうなっていくのかな〉とか、一瞬でいろんなことが起きて、頭が追いつかない感じでした」

――受け入れる側からはどうでした?

ユユ「3人になった時点で増える可能性を考えて合宿を見てたんですけど、メイちゃんはWAggに入って数か月だと感じさせないぐらい飛び抜けてたし、〈自分自身の気持ちをちゃんと言葉にできる子だな〉って思ったんで、加入が決まって素直に嬉しかったです。頼り甲斐のある期待の新星(笑)」

ナルハワールド「うん、メイちゃんは自分から前に出ていけるしっかり者なので、私もがんばらなきゃって思いました(笑)」

月ノ「アハハハハ」

――ただ、長いこと一緒にやってきたGO TO THE BEDS (以下GTTB)に対して、皆さんは4人で形を作っていく段階で自粛期間が重なってしまいましたね。

月ノ「会えない期間も長かったので、LINE通話でミーティング的なことを時々やってました。一緒に過ごしてきた歴も違うので、話せるだけ話したほうがいいなと思って」

ユユ「本来ならライブやいろんな仕事を通じて深めていくものもあると思うんですけど、それができない期間もできる限りのことをやってグループ感を作り上げていきたいなって思ってて。みんな同じスタートラインだから敬語をやめにしたりとか」

――ちなみにナルハさんはこの2人をどう呼んでるんですか?

ナルハ「〈ユユちゃん〉〈月ちゃん〉です。成長しました(笑)」

――分裂が発表された時点では月ノさんもまだ〈ユユさん〉って呼んでましたね。

ユユ「すっかり定着したんですけど、たまにポロッと言うよな(笑)。で、ペナルティーでスクワット15回するっていう」

月ノ「それを決めた初日から私が〈ユユさん〉って言いまくって100回やりました(笑)」

――多すぎ(笑)。メイさんは最初から大丈夫でしたか。

メイ「はい。そこは意識して」

月ノ「それこそメイちゃんのおかげでナルハが危機感を覚えて、敬語なくせたよね」

ナルハ「みんなにLINEでいろいろ伝える時に私が〈ありがとうございます〉って送ったのに、メイちゃんが〈ありがとう〉って入れてて、私だけ敬語だ!と思って(笑)」

――1年やってきたから逆に難しいのはありますよね。

ナルハ「はい。でもだいぶ慣れてきました」

月ノ「ギャンパレは歴の違いがグループの色にもなってたので、私も意識的に〈さん〉付けにしてたところはあって。でもPARADISESは4人だし、そういう見え方も違うのかなって」

ユユ「うん、それによって話す内容もフランクになったかなって感じてます」

――そのほうが大事ですよね。この4人で最初の仕事はまずレコーディング?

ユユ「はい。まだ3人の頃に何曲かデモがあったので、合宿あたりから作詞をやってて、4月にはすぐレコーディングしてました」

――いままではもっと忙しい状態で作詞されてたと思うんですけど、自粛期間ならではの違いってありましたか?

ユユ「ありました。いつもライブとかがあって時間のないなかで切羽詰まって書いてて、だからこそ良かった部分もあったんですよ。時間があると逆に言葉が出てこなくて、自分を追い込もうと思って3日くらい徹夜しました」

月ノ「死ぬよ(笑)。ただ、ギャンパレの頃は自分の書きたい曲だけ提出してたのが、今回は4人なので全員が全曲の歌詞を提出するっていうのがあって。その意味で私は逆に追い詰められてた記憶があります(笑)」

――今回は採用はないですけど、メイさんもチャレンジしてみてどうでしたか。

メイ「初めてやったので譜割とかも全然わかんなくて、マネージャーの辻山さんにやり方を教わったのを参考にやったんですけど、めちゃ難しかったです。次はがんばります」

――はい。で、完成した初のアルバム『PA­R­ADISES』ですが、ギャンパレにはないような曲も揃ったカラフルな内容ですね。

月ノ「松隈(ケンタ:サウンド・プロデューサー)さんが生配信で、〈グループのファースト・アルバムはオモチャ箱にしたいねって淳之介と話してるんよね〉って話されてて。けっこうGもPもそれぞれのテイストを明確にしつつ、そのなかでいろんなカラーを出させてもらったなと思ってます」

――リード曲“TWINKLE TW­INKLE”のMVからもう、世界観が眩しすぎて。

ユユ「ねえ、爽やか150%みたいな。ここまでわかりやすく輝いてる感じっていままでなかったし、“TWINKLE TWINKLE”っていうタイトルにもピッタリですよね。MV撮影はプールに入った瞬間から心が晴れやかになって、もともと可愛いメンバーが2割増しくらいで可愛くなって、体験したことないレヴェルの青春を感じました」

――メイさんは初のMV撮影で。

メイ「はい。めちゃくちゃ緊張しました。リップ・シーンをいま観るとぎこちないというか、凄い初々しさが出てて(笑)。でもホントに楽しかったです。もうプールで遊ぶこともなかなかないうえに、衣装で思いきりプールに入って、やっちゃいけないことをやってる感じも楽しかった(笑)」

――この色味の違う感じは、アルバムでいうと、次の“BRIGHT FUTURE, YOUR SMILE”もそうですね。

メイ「歌詞に〈連れてゆくから この先も Pa­radise〉って入るぐらいPARA­DISESのイメージを映したみたいな、終始キラキラした爽やかな曲で、〈夢〉とか〈輝く未来を〉とかいうワードにも共感できて、夢を追いかけるのが楽しいっていう雰囲気がいまの自分ともリンクして大好きな曲です」

ユユ「私は毎日の始まりの曲はこれなんですよ。底抜けに明るいこの曲が一日を楽しくしてくれる気がして、自分たちの曲ですけど自分の心を救ってくれるし、聴く人のその日の支えになれるような曲かなって思ってます。明るい曲が多いんですけど、迷いなき圧倒的太陽っぽさがあるなって。明るすぎて涙が込み上げてくる」

月ノ「WACKでもいちばんPARADISESしか歌わなそうな曲ですね」

――SCRAMBLESの永井葉子さんが作詞ですけど、これがグループの見え方でもあるんでしょうね。

ユユ「そうですね。こうありたいなって思いました」

 

自分にも他人にも寄り添いたい

――以降の曲は各自が作詞されてて、まずユユさんは3曲を担当されました。

ユユ「はい。PARADISESの曲調が明るいので、作詞する時は自分の暗さを払拭しなきゃいけないっていう謎のプレッシャーがあって(笑)。でも、私はGTTBでも作詞させてもらったんで、あっちのカッコイイ曲調に合う言葉、こっちの可愛い曲調に合う言葉で、自分的に良いバランスが取れました」

――“STARE”でも自分の出す部分を凄く選んで、後ろ向きにならないように書かれているなっていう印象を受けましたね。

ユユ「そうなんです。気をつけないと悪く終わっちゃうから(笑)。ネガティヴに思えても最後には前を向けるようなものにしたいなと思って、聴いて元気が出るとかじゃなくても、何か肩の力が抜けるような感じになってほしいなって思って。“STARE”は自分自身がネガティヴな気持ちがわかるからこそ、自分にも他人にも寄り添っていきたいなと思って書きました」

――曲調も凄い華やかというか、ラップで勢い付いてく感じも含めて、聴いた印象はもっと明るい感じがしますね。

ユユ「そうなんですよ。曲が歌詞を凄いポップにしてくれてる感じはあります」

月ノ「ただ一直線に前向きじゃなくて〈後ろ向くこともあるけど、前を向きたいよね〉みたいな部分がユユらしい歌詞だと思ってて、こういうラップもギャンパレでやったことがなかったし、気持ちがどんどん強くなっていける曲っていうか、徐々にテンションが上がってく曲です。あとイントロがめっちゃ好き。初めて聴いた時に何かレーザービームがバッて出るイメージがあって」

――幻想的で、Perfume感もあって。

月ノ「やっぱ似てますよね」

ユユ「Perfumeになりましたね」

月ノ「なってはないよ(笑)」

メイ「イントロが私も凄い好きで、イントロから一気に曲に引き込まれて、ラップもあるんですけどサビはまた逆にちょっと落ち着いた雰囲気でスッと入ってくるというか、キレイな曲だなって思いました」

ユユ「メイちゃんの〈高鳴る鼓動が合図なんだよ〉のパートがめっちゃ好きなんですよ」

――ちょっとメルヘン感があって。

ユユ「レコーディングでメイちゃんが初めて歌った時、感動しました」

月ノ「感動したね。誰とも被らない声だし、WAggのマネージャーさんが〈ジブリみたいな歌声〉って言ってた意味が一瞬でわかりましたね(笑)」

――ちなみに、メイさんが初めて録った曲って覚えてますか?

メイ「いちばん最初……でも、初日にこの“STARE”はあった気がします」

ユユ「うん、最初が“STARE”やったかな」

――まさにそうなんですね。ユユさんの作詞では“ALIVE”も、SCRAMBLES曲では珍しいギター・ポップというか、ちょっと渋谷系っぽいノリがあって。

ユユ「これを聴いた瞬間に海が浮かんだんですよ。他のメンバーが〈透明な海〉っていう言葉が合うと思ってて、そのなかで自分はそうなのかって考えたり、目の前に自分と違う澄んだものがあると、自分が汚く感じてしまう時ってあるじゃないですか」

――はい。

ユユ「昔から自分がいまここにいる理由を求めてしまうことが多いんですけど、それこそPARADISESになって、自分が何をできるのか悩むこともあって。これを書いた時期も自粛でずっと家にいて、活動がないと自分が空っぽな人間みたいに感じてしまって。そこから出てきた言葉で書きました」

――ドキッとする歌詞もあって、曇り空感があるんですけど、これもやっぱり曲調に救われているというか。

ユユ「そうなんですよ(笑)。〈トゥットゥル~トゥトゥルル〉が良いんですよね」

メイ「明るい曲調とちょっとだけ暗い歌詞が逆に良いというか、ちょっとのミスマッチ感がより良く聴こえて。サビの歌詞についてユユちゃんがいま話してくれて、より大事に思えるし、これから歌うなかでさらに気持ちが込めやすくなったかなって思います」

――はい、ユユさんの作詞はもう1曲、昔のアイドルっぽい“命短し乙女たち”です。

ユユ「懐かしいけど都会っぽい曲調で、デモを聴いた時に〈絶対これの歌詞書きたい〉って思いました。やっぱり自分たちの仕事も、命がいつ終わるかわからないじゃないですか(笑)。この仕事は特別なことさせてもらって、人にも夢を与えるし、自分たちも夢を見れる仕事だなって思うんですよ。キラキラしてるけど、だからこそ儚い部分もあったりだとか、対照的なものが隣り合わせなところが凄い魅力的だと思ってて、自分が東京に出てきて、こういう経験をさせてもらってる気持ちとかを重ね合わせて書きました」

月ノ「これは詞を見て〈命短し乙女たち〉 ってワードを見て〈うわ、天才だな~〉と思いました(笑)。ユユは上京してきた自分の実体験とかを重ねて書いたと思うんですけど、現代を忙しなく生きてる人の、フッて疲れたなって思った時とかにこの曲を聴いたら凄い染みるんじゃないかなって思います」

 

素直になれなくて

――そして月ノさんは“YEAH!!”と“ズルい人”の2曲で、ついに歌詞を採用されました。

月ノ「ついに(笑)。まず“YEAH!!”はいつかできるライブの日を想像しながら書きました。サビの〈だってこの日をずっと待っていたのさ 声を聞かせて〉も、いまの状況の自分の気持ちというか。早くライブでやりたい気持ちでいっぱいですね」

メイ「テンポが速くて、最初から最後まで歌が入ってるので、聴いてるだけで凄い気持ちがノッてきます。振付けもギッシリ詰まっててめちゃくちゃハードなんですけど(笑)、ライブでやったらめちゃくちゃ盛り上がりそうだなって思います」

――グループ名の曲ではないけど、〈楽園のテーマ曲〉みたいな感じですよね。

月ノ「はい、実は仮タイトルが〈PARA­DI­SE〉だったので、最初からパラダイス感強めでしたね」

――そしてもう1曲“ズルい人”は一転して昔のアイドル歌謡みたいな雰囲気です。

月ノ「そうですよね。歌詞を提出した時に辻山さんから〈平成初期っぽいね〉みたいな返信がきて、自分では意識してなかったんですけど、曲の雰囲気に合った歌詞が書けたのかな?と思ってます。これは〈雨の西中洲〉っていう仮タイトルだったので、私も雨の情景が浮かんで〈傘〉とか〈雨予報〉とかのワードを入れたんですけど、自分的にはアイドルに魅了されて〈自分もその世界に行きたいな〉って思ってる女の子の話を書いた感じです。〈なれるわけないのにな〉って思いながらも、気持ちを抑えられない生々しさをイメージして」

――女の子同士の恋愛にも思えました。

月ノ「そうなんですよ。配信された時にそういう解釈をしてる方もいて、広い目で見れば確かにそういう感じかなと思いました。歌詞が世に出て、いろんな解釈をしてもらって曲の世界が広がっていくんだな……って私は今回初めて知りましたね(笑)」

――では、ナルハさんですね。“お願い”

ナルハ「これは家にずっといる期間に、 母親と喧嘩した時に書いた歌詞です。私はコミュニケーションがもともと苦手で、家族ともすれ違いがあったり、ぶつかることがあるんですけど、普通に〈ありがとう〉とか〈ごめんね〉とか言えればいいのに、素直になれないところがあって」

――最近もそうなんですか?

ナルハ「いまもですかね(笑)」

月ノ「思春期だね」

ナルハ「それで〈悪い子なんです〉という歌い出しなんですけど、それでも自分のことを許してくれる人がこんな身近にいるから、もっと自分も素直になりたい、けどなれない、でも見捨てないでね、みたいな(笑)」

――なるほど。歌詞の言葉がシンプルで強いから何があったのかと思いました(笑)。

ユユ「最初聴いた時、めちゃ心配しましたね(笑)」

――ある意味、ずっと家にいたから書けた内容というか。

ナルハ「そうですね。いままで私が書いてきた歌詞って意外と〈未来見える系〉〈希望ある系〉だったので、違う雰囲気のも書いてみたいなって思ったのもあって、ちょっと暗めな歌詞にしたんですね。暗すぎて採用されると思ってなかったけど(笑)」

メイ「いや、ずっしりした曲だなって思ってたんですけど、いま話を聞いたら、言っちゃえば親子喧嘩の歌じゃないですか。そう思ったら急に温かみを感じたというか、自分にも共感できるというか、私もなかなか親に〈ごめんね〉とか言えないんで、心の中にスッと入ってきました(笑)」

月ノ「思春期だね」

――アハハ。続いては“PURE GIRL”です。

ナルハ「“PURE GIRL”はノリで書いたっていうか、深夜テンションをイメージした歌ですね。最初のほうに〈夜中の12時〉 って入れたのは、たぶん12時ぐらいに書いてたからで、その時の気持ちを早口っぽいパートに当てはめていって。サビは、夜になると一日を振り返ってみて〈今日はこういう日だったな〉とか落ち込んだりすることがあるって思うんですけど、いまいる地球は広いし、海も広いし、ちょっと壮大に考えてみれば、そんな自分も受け入れてくれる人はいるだろうなって(笑)。そういう考えを持ちたいし、マイナスに考えても良いことないしな、みたいな歌ですね」

月ノ「〈青く広い星〉って凄い残っていいですよね。急にデカく出たな~と思って(笑)」

――それとまたテイストの違うのが、山田なる名義での“青い春”ですね。

ナルハ「はい、私は『今日、好きになりました。』に出演させてもらったので、これはもう、〈山田なる〉の気持ちで書きました。番組に出た時のことを思い浮かべたり、あとは普通に聴いてて青春っぽい曲にしようと思って。同世代の子が恋してる時に思うような気持ちみたいなのを考えました」

メイ「イチゴって感じですよね(笑)。いましか出せないキラキラ感というか、甘酸っぱい感じが出てて〈いいな~〉って」

月ノ「やっぱり恋愛ってたくさんの人にとっての身近なテーマなので、そういう人に届けられる歌を書けるのは山田なるの強みだし、ちょっとスピッツさんみたいな、いろんな人に耳馴染みするサウンドにまっすぐな歌詞も合ってるから、素直な気持ちになる曲ですね」

 

終わらない旅

――はい。そうやってラストの“GOOD NI­GHT(FRESH ver.)”まで多彩な曲がありつつ、渡辺さんが作詞したオープニングの“終わらない旅”は特別な雰囲気ですね。

月ノ「全体的にポップで明るいイメージの強いアルバムだと思うんですけど、この“終わらない旅”は夢破れた人の言葉というか、〈でもワクワクしていきたいよね〉って、絶望が8割で希望が2割ぐらいの歌というか、渡辺さんがこの歌詞を書いてくださった意味も自分の中で落とし込んでます。落ちサビだけ歌詞が違っていて、そこが凄く好きですね」

メイ「うん。その落ちサビの〈意気地なしだけどさ 歩かせてほしいじゃん〉っていうところもそうですし、ダメダメな自分だけどがんばらせてほしいっていう気持ちが描かれていて、凄く心に響いてきます」

ナルハ「〈夜空が僕を突き落として 誰も助けないんだ でもちょっとワクワクするんだ〉っていう歌詞が、いまの私たちにピッタリだなというか、こうやってゼロからのスタートで不安もあるけど、それも全部踏まえて何かワクワクする気持ちはやっぱりどこかにあるなと思ってて。凄く大事な曲です」

――あんまり野暮は言いたくないですけど、この曲だけはギャンパレからの連続性の中にある感じがします。

ユユ「はい。他の曲とのギャップに驚いたんですけど、この1曲があるからこそアルバムが絶妙なバランスになったなと思ってます。誰しも挫折を経験すると思うんですけど、これは挫折を挫折だけで終わらせない歌というか。やっぱり私は3年ぐらい活動してきて、うまくいかないことも楽しかったことも経験させてもらって、いろんなことを改めて思い出したりして、気持ちがグッと入りますね」

――いまは他の曲も含めて振付けとかを進められてる最中ですか。

月ノ「そうですね、渡辺さんが作詞してくださった曲はみんなで案を出し合いながら、歌詞の内容を噛み砕いて作ってく感じにしてて。で、他は作詞した人が中心になって振りを考えて、メイちゃんには“BRIGHT FUTURE,YOUR SMILE”を試しに任せてみてる感じですね」

――いつ披露できるかはさておき、けっこう準備に忙しそうで。

月ノ「そうなんです。みんな振りを作るのに慣れてないのもあって時間はかかってるんですけど、まあ、絞り出して(笑)」

ユユ「わりとテンポ良く出来るのもあれば、ちょっと難しくて、いろいろ試作してやっと出来たのもあります。なかでも“終わらない旅”だけ毛色が違うというか、感情がグッと込み上げてくるのを振付けでどう表現するかっていうのがいちばん難しかったですね。落ちサビ前の間奏とか、落ちサビだけ歌詞が違うし、音的にも凄い盛り上がってきて、感情の奥深いところから湧き上がってくる感じだったんで、いちばん間奏に時間がかかったんですけど」

月ノ「うん、何回も作り直した。他の曲とかは完全にお客さんのノリやすさを優先した感じなんですけど、この曲だけは〈それだけじゃないよね〉 ってなって。〈みんなで一緒にできるけど、私たちが伝えたいことも伝わる振りがいいよね〉っていう塩梅が凄く難しかったです」

ユユ「そう、音に形がハマってキレイに見せるだけじゃなくて、観てる人の心までも引きずり出せるようなものにしたくて、めっちゃ時間かかったんですけど、良いものが出来たんじゃないかなって思います。この曲を聴いた時に、小指を立てて約束するみたいなポーズが浮かんで、それが振りの要所要所で出てきたりしてます」

――約束があるってことですね。

月ノ「はい。〈終わらない旅を約束するよ〉って気持ちです」