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andrew、多次元制御機構よだか、OZworld、SPOOL……Mikiki編集部員が今週オススメの邦楽曲

【Mikikiの歌謡日!】第79回

andrew、多次元制御機構よだか、OZworld、SPOOL……Mikiki編集部員が今週オススメの邦楽曲

Mikiki編集部員とTOWER DOORS担当・小峯崇嗣が最近トキめいた邦楽曲をレコメンドする毎週火曜日更新の週刊連載〈Mikikiの歌謡日!〉。今回は第79回です。紹介した楽曲はSpotifyのプレイリストにもまとめているので、併せてお楽しみください。 *Mikiki編集部

★〈Mikikiの歌謡日!〉記事一覧

Spotifyプレイリスト

 


【小峯崇嗣】

non albini “12”

関西を拠点に活動するネオ・ポスト・パンク・バンド、R4のヴォーカリスト、Hiroki Arimuraによるソロ・プロジェクト、non albiniのファーストEP『Nostalgia King』から”12”をご紹介。パンクやエモなどのギターをベースにしながら独特の新感覚のサウンドを創出した一曲。ドミニク・ファイク(Diminic Fike)などの新世代アーティストとシンクロした才能を秘めています。

non albiniにはメール・インタビュー〈6つの質問〉も行っていますのでぜひチェックしてください!

 

BUGS “jodi is mine”

週末CITY PLAY BOYZのMC兼Bunny Beats名義としてビートメイカーの顔を持つ、BUGSによるソロ曲をご紹介。淡いギターのアルペジオにトラップ・ビートが絡み合ったエモ・ラップ的なトラックに、ビター・スウィートでドープな歌声で奏でるポップなフロウ。水面に映った虚ろな世界の中を歩いているような幻想的でディープな一曲です。

 

ez do dan子 × h.i.l.a.c.k. “サマー・リザレクション”

Urban Drive Familyのメンバーのez do dan子と、トラックメイカーのh.i.l.a.c.k.がタッグを組んでリリースした楽曲。2020年の終わゆく夏へ捧げたノスタルジック・ソングで、〈新しい日常〉によって過ごした夏を淡くも甘美な詞で綴られています。

 

OfftOn “うらごしの現実”

二人組のOfftOnが最新シングル“うらごしの現実”をリリース。マスタリングは小袋成彬やiriを手掛けた山崎翼が担当。浮遊感とサイケさが入り混じった極上のサウンドスケープと、深く沈んでいくような渋い歌声が入り混じった一曲です。ジェイムズ・ブレイク(James Blake)やサンファ(Sampha)が好きなリスナーにおすすめです。

 

碧海祐人 “夕凪、慕情”

愛知を拠点に活動する宅録音楽家、碧海祐人によるデビューEP『逃避行の窓』がとうとうリリースされました。彼によって奏でられる淡い曲調、そして荘厳で幻想的な世界観を醸し出す驚くべきデビュー作。タワーレコード オンラインで購入できますのでぜひ!

 

SPENSR  “U&I”

カズキ_ウツミによるソロ・プロジェクト、SPENSRが早くも新作EP『MOIST FUTURE』が先週リリース。その作品から”U&I”のライブ・パフォーマンス映像が公開されています。原曲より臨場感を味わえて、彼の甘い歌声が堪能できます。新作はタワーレコード オンラインで購入できますので、気になった方はそちらもぜひ!

 

【田中亮太】

andrew “Bombtrack(feat. なかむらみなみ, Peavis & Saint Vega)”

TREKKIE TRAX主宰の1人であるトラックメイカー、andrewのフロア・バンガ―! ゴム(Gqom)以降というべき超パーカッシヴなトラックの上で、なかむらみなみ、Peavis、Saint Vegaという個性豊かな3人のラッパーが、フロウの応酬を繰り広げています。その姿はまるでコンクリート・ジャングルを軽々と駆け跳ねるパルクール・アスリートたちのよう。浮かない気持ち、閉塞した状況に穴を開けてくれるマッシヴな4分23秒。

 

【酒井優考】

多次元制御機構よだか “夜間飛行”

敬愛するcolormal氏のツイートで知っためちゃくちゃかっけえ曲。センスがいいミュージシャンはセンスがいい音楽を知ってるもんだ。2018年に解散したバンド、フィッシュライフのヴォーカル林直大のソロ・プロジェクト、多次元制御機構よだか。まず名前が良いですよね。もう一回言うけどめちゃくちゃかっけえな。

 

chelmico “GREEN”

いま一番観たい映画『Daughters』の主題歌MVが映画の映像を使って公開。中目黒いい街~!

 

“日食なつこメドレー - Acappella ver.”

今週の鳥肌案件。今年2月、日食さんの東京国際フォーラム公演でバックコーラスを務めた方々を中心に、歌い手が代わる代わるアカペラでメドレーを披露。これを機に原曲の美しさにも気付いてもらえたら最高です。

 

【天野龍太郎】

OZworld feat. 重盛さと美 “Vivide”

重盛さと美さんはもともと音楽活動をされていましたが、“TOKYO DRIFT FREESTYLE”(この連載でも紹介しました)のヴァイラル・ヒットによって一躍ラッパーとしての評価を爆上げ。今回、なんとOZworldの新曲にジャンプ・インしました。まさかこんな展開になるとは。キュートで甘いフロウがOZworldそっちのけで(すみません)かっこよすぎます。配信リンクはこちら

 

田島ハルコ “夏のままで”

田島ハルコさんの待望の新曲は、過ぎ行く夏を惜しむ(?)、ちょっとダウナーかもしれない夏ソング。〈ちょうどいいこと全然言いたくない〉っていうのはまさにそう。配信リンクはこちら

 

valknee “SUPER KAWAII OSHI”

その田島さんと〈Zoomgals〉としてエッジーな活動を繰り広げているvalkneeさんの新曲。〈OSHI=推し〉への惜しみない愛をラップ。配信リンクはこちら

 

PETZ “Enemies”

ヘヴィーでメランコリックなPETZ from YENTOWNの新曲。ロック風のギターを聴けるVLOTのプロダクションが新鮮。配信リンクはこちら

 

BUCK-TICK “ユリイカ”

李氏くんs.h.i.さんがめちゃくちゃ評価していなかったら、最近までちゃんと振り返る機会がなかったかもしれない……と、個人的に最近感じているBUCK-TICK。こちらは、9月21日(月)にリリースされるニュー・アルバム『ABRACADABRA』からの先行配信曲です。突き抜けたポップネス、疾走するロック・ビート、〈LOVE!〉と〈YEAH!〉だけで押し切るサビ……。フレッシュでクール。配信リンクはこちら

 

【鈴木英之介】

SPOOL “スーサイド・ガール”

流麗なアルペジオを刻む残響たっぷりのクリーンなギターとディストーションの効いた歪んだギター、彼岸的な女声コーラスが層をなす、一面を霧で覆われているように幽玄な音像。そこにエコーのかかった低温なヴォーカルが、淡々と言葉を置いていく。まるで黄泉の国からの使いであるかのように。それはどこまでも透き通っていて美しい世界だが、同時にそこはかとなく不気味な世界でもある。

 

片平里菜 “Darling”

2020年リリース第2弾となる新EPからの一曲は、太く乾いたベースの音が支配するローファイな空間に、片平のアンニュイな歌が柔らかく響く、ほんのりジャジーなテイストのフォーク・ロック・ナンバー。控えめに鳴っているハモンドオルガンの響きがアーシーさとエレガンスを同時にもたらしており、効果的だ。その音楽性には、ジャズの領域を超えてアメリカーナ的な志向を強めている近年のノラ・ジョーンズを思わせるものがある。彼女の今後の動向が楽しみだ。

 

FLATPLAY “Slightedge”

D.A.N.のサポート・メンバーでもあるSohei Shinozakiによるソロ・プロジェクトが展開する、アンビエント・テクノ。基本的にはミニマルでひんやりとした質感なのだが、ブレイクの入れ方などに、バンドで培った感覚が反映されているように感じられる。ロック・バンドがエレクトロニック・ダンス・ミュージックに憧れてその要素を取り入れ、またエレクトロニック・ダンス・ミュージックの側もロックを取り込んでみずからの様式性を打ち破ろうとする。そんな風に両ジャンルが相互に乗り入れてきた歴史へ、しみじみと想いを馳せてしまった。

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