独特な世界観と高い音楽性を兼ね備え、楽曲によってくるくると変わる万華鏡のような広い振り幅にハマる人が続出で話題沸騰中の-真天地開闢集団- ジグザグ。ヴァラエティに富んだ5曲が収録されたミニ・アルバム『ハキュナマタタ』とMV8曲と貴重なオフショットを収めた映像集 『慈愚挫愚 MV集 -壱-』を同時発売する彼らに独占インタビューを敢行!

-真天地開闢集団-ジグザグ 『ハキュナマタタ』 CRIMZON(2020)

――メディアの露出もあって注目を浴びている昨今ですが、心境としてはいかがですか?

命-mikoto-(唄&弦楽器)「思ってなかったことがどんどん起こって、反応も思っていた何倍もすごい反応がきて、いい意味であれよあれよという感じですね。自分たちで山を登っていたのが、急にロープウェイで登っていくやんってびっくりしていますね」

龍矢-ryuya-(低音弦)「今年入ったぐらいに自分たちがいいと思えることをやっていこう、自分たちで楽しく続けていこうという話をしていた矢先やったので、びっくりです」

影丸-kagemaru-(太鼓)「街中で声をかけられるようになりました。ちょっと気が大きくなって最近は値段を見ずにご飯を食べられるようになりましたね(笑)」

――そんななかリリースされる音源集『ハキュナマタタ』ですが、まずは先行配信された“Requiem”のヘヴィネスが印象的でした。

「重い曲がそろそろ欲しいなというのはあって。ただ重さ一辺倒というだけではなく、メロディとかコードがしっかりしているもの、それとバンドっぽい、バンドのパワー感が出せる曲が欲しいなと思っていたので、出来たときは〈これは来たでしょう!〉って感じでした」

龍矢「僕がベースに転向してからいちばんベースが目立つ曲でしたね。激しくかつきれいにというバランスが弾いていて楽しいし、難しいけどそこがいいところかなと」

影丸「毎回毎回デモの段階で、自分が叩けなさそうなものが来るんですよ。なので毎回挑戦という感じでやっていましたね」

「龍矢は最近ベースにも慣れてきたので、ちょっとベースをフィーチャーしてみました。ドラムに関してはやってみろっていう感じで(笑)。そういう無茶なプレイが好きなんですよ」

影丸「命さんはいい意味でドラマーが考えつかないようなフィルインやフレーズを入れてくれるんですよ。なのでそのままやったほうがきれいになる気がしますね」

「俺もギターソロとか、デモで打ち込んだシンセのフレーズのまんまやってみることもあるし。〈このフレーズは手癖ではできないだろう〉っていう、自分のギターじゃ思いつかないものが出たりしますね」

――続いてはロッキンな“コノハ”です。

「これは前世の記憶で、15年ぐらい前からある曲で、前世では一度世に出しているんですよ。それを今の自分の表現力でもう一回やってみたらどうなるかなっていうのがあって」

龍矢「“コノハ”に関しては過去イチぐらい難しい曲で。最初来たときにそもそも弾けるのかな?って」

「それはね、コロナもあって人の目に触れるまで時間があったから、これはもう限界に挑戦してもらおうと(笑)」

影丸「これも難しいです! アルバムが出るたびに難易度が更新されていくんですよ」

「今回は自分でさらに難しくしとったもんね(笑)」

影丸「追い込むスタイルです(笑)」

――以降もヴァラエティに富んだ楽曲が続きますが、最後は“キーウィのさんぽ道”。ジグザグの曲にたびたび登場するキーウィというのは……?

「これも前世の記憶なんですけど、小学校6年生ぐらいのときにハマっていたゲームのキャラクターなんですよ。それで僕がギターを弾き始めた頃に自分のなかでブームになって、3曲連続で作ってしまったという(笑)」

――さて、本作と同時発売で映像集『慈愚挫愚MV集 -壱-』がリリースとなります。映像もまたほぼご自身たちで作られているんですよね。

-真天地開闢集団-ジグザグ 『慈愚挫愚 MV集 -壱-』 CRIMZON(2020)

「“Promise”以外はそうですね。映像も音楽を作るのと似たような部分を使っていると思います。ただ音以上に映像のほうがメンバーで一緒にやっている感はあるかな。レコーディングはリモートですけど、映像はメンバーで集まってお互い顔を見ながらやれるというのはありますね」

――改めてここからジグザグに触れるには打ってつけの2枚ですが、ここを皮切りとしてジグザグとしての今後の野望を聞かせてください。

龍矢「自分たちがやりたいことをやって、結果それをみなさんがよいと思ってもらえていると思います。そこには絶対の自信があるので、今後も注目していただきたいし、今後も何も変わらず思ったことをやっていきたいなと思っています」

影丸「僕は、なんとかこのまま売れ続けて、自分の車を買いたいです(笑)! 目標は億超えの家なんですけど、まずはマイカーがひとつの夢です!」

「野望というのはないんですよね。今年の初めに野望を一回なくして、自分の好きなものをやっていたらこうなったので、多分あまり欲がない感じがいいのかなって。そうした結果、みんな応援してくれるというのもあるので。自分に正直に、自分がかっこいい、楽しいと思えることを、自分のために今後もやり続けていきたいですね」