皆様お久しぶりです、ベース/ヴォーカルのTaigenです。
年齢を重ねるたびに、〈1年の時の流れを早く感じる〉というようなありきたりな会話が増え、 同時多発的にメンバーが筋トレを始める等、アラサーin the UKとしての自覚が芽生えている今日この頃。
〈記憶を遡る〉というのがお決まりの書き出しになってしまう事を危惧しつつ、〈SUMMER SONIC〉出演/各自のソロ活動や帰郷……一瞬で過ぎていった日本滞在のそのあと、ロンドンに戻るところから今回のお話は始まります。
いつからか日本の冬より夏のほうが切なくて好きになったのは、重ねた歳よりも日本から離れている期間の長さゆえかもしれません。それでなくても寂しいロンドンへの帰りの飛行機の中で、まさかの甲子園(2009年)の映像を発見。これが抜群にヤバかった。
終わりがあるゆえの切なさや青春の爆発力は、われわれ大人の仮想タイムマシーンになり得る(ハマりすぎると拗れますが)。僕がアイドルを好きになり始めた時に、ほとんどのバンドマンに欠けていると思ったところである。横に座っているメンバーに気付かれないよう、泣きながら鑑賞。
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そして涙も枯れぬうちに、8月後半だというのにすでに肌寒いロンドンへ到着。今回はCity Airportというロンドン市内にある空港着だったため、空港からの帰宅が非常に楽でした。東京でいう羽田空港的感覚、これからも使いたいCity Airport。
そこからオフを1日挿み、時差ボケも抜けきらないまま、UKの2大フェスのひとつである、〈レディング/リーズ・フェスティヴァル〉に出演。
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時差ボケ解消にはライヴが一番です
〈SUMMER SONIC〉にて初めて観れたBABYMETALちゃんも日本から参戦!との事でワクワクしていたのですが、〈Sonisphere 2014〉に続いて出演日違いでまたしても観逃す。しかし盟友のボッツ(THE BOTS)とも再会できたし、まさかのリンプ・ビズキットまで観れました。
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そして翌日はグラスゴーでのライヴという事で、リーズのホテルに宿泊。ここでイングランドに戻ってきたんだなと改めて実感させられます。気候も言語も時差ボケで狂った体内時計も数日で慣れるのですが、問題なのは料理なのです。たしかに僕がイギリスに来た10年前に比べたらだいぶマシになったようにも感じます。実際〈レディング/リーズ〉のフェスまかない飯も危惧したほどではなく、わりかし美味しかった(Kohhei君の証言によると、カルトの UK/EUツアーの時に同行していたお料理クルーを厨房にて見かけたとのこと。あのツアーの食事は素晴らしかった)。
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問題なのはハズレを引いてしまった時のヤバさである。そしてわれわれは2週間とはいえ、あろう事か日本の食事に舌を完璧に甘やかされていたのである。一度上げてしまった生活水準を下げるのが非常に困難なように、われわれの舌も気付かぬうちにセレブ化してしまった模様である。嗚呼、残酷。
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画像にて比較をすると悲しくなってまいりました。さて、翌日は久しぶりのスコットランドでのライヴ。
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平坦で山などもあまりなく、ぶっちゃけ移動中の風景はどこにいても変わらない大英帝国なのですが、スコットランドが近づいて来るとだいぶ雰囲気が変わってまいります。
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本番前に控え室にて、換気扇の蓋(?)がドライヴァー・Kikoの額に直撃落下するというアクシデントが発生するも、念のため病院で検査した結果、問題はないとのことで一安心。安心してライヴに臨む。後で聞いた話では、この日はモグワイのメンバーも2人観に来ていたらしい。なにかを感じてくれていたらいいな。
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この日のホテルも前日と同チェーン、翌朝は前日とまったく同じ朝食バイキングに苦しむ。 グラスゴーの会場のまかない飯もハンバーガーだったため、心の底から野菜が、欲しい。
これでは9時間の旅は乗り切れん。ということで、UKサービス・ステーション唯一の大正義、M&Sの〈枝豆&空豆サラダ〉を購入。
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高速での渋滞に巻き込まれたあとの気分転換か、ドライヴァーのKikoがトイレ休憩で停止したのがアダルト・グッズのショップ。アメリカでは高速道路周辺で何軒か見ましたが、UKにもあるんですね。しかしわざわざ車で遠出してまでアダルト・グッズを買いに来るものなのでしょうか。日本の高速道路周辺のラブホテルみたいな感覚なのかな。僕も幼少期、高速道路沿いの船のホテル(ラブホでした)を〈何アレ?〉と訊いて両親を困らせたものです。
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