【鈴木英之介】

Schroeder-Headz feat. 大貫妙子 “空飛び猫”

キーボーディスト/プロデューサーの渡辺シュンスケによるポスト・ジャズ・プロジェクト、Schroeder-Headzの新曲。WOWOWオリジナル・ドラマ「ペンションメッツァ」のエンディング・テーマとして書き下ろされたこの曲では、なんと大貫妙子をゲスト・ヴォーカルに迎えている。大貫のヴォーカリストとしての魅力を熟知した上でまるで当て書きしたかのような、イノセントで伸びやかなメロディーライン。そして彼女の歌声にそっと寄り添う、ウッド・ベースとピアノを基調とした温かなサウンド。どれを取っても素晴らしく、このコラボがいかに幸福なものであったかが感じられる。配信サイトはこちら

 

Mime “Headlight”

2021年2月12日(金)にリリースされるセカンド・アルバム『Yin Yang』からのリード曲。エメラルドグリーンの煌めきなどの昨年作の路線を踏襲し、歌謡ポップスの系譜に連なるような切なく美しいメロディーを持った歌ものに仕上がっている。キックがドスンと効いたサウンドは、ダンス・ミュージック・マナーに則っていると言えるが、キーボードではなくギターが前面に出ているところが新鮮だ。“Headlight”の配信リンクはこちら

 

中山うり “くらげ”

昨年のアルバム『11』も記憶に新しい中での、2021年最初の配信シングル。タイトルから想起されるイメージ通りといった趣きの、ゆったりとレイドバックしたリズムに乗せ、アコースティック楽器主体の演奏とともに紡がれる中山うりのアンニュイな歌は、まるで上質なクリームのように心のひび割れに浸透してくる。また随所で入ってくるペダル・スティール・ギターが控えめながら見事な効果を上げているのも、聴きどころだ。配信リンクはこちら

 

【小峯崇嗣】

CaTEye(猫眼以太) “DIE YOUNG”

中国で生まれ、東京拠点に活動するラッパー/トラックメイカー、CaTEye(猫眼以太)が2020年にリリースしたミックステープ『Trendsetter -弄潮兒-』からご紹介。英語、日本語、中国語を見事に使い分けたリリックと、アグレッシヴかつクールなフロウがクセになる一曲です。太いベベースートとハードなトラップ・ビートが交わる鮮やかなトラックの作りにも驚き。そんな輝く才能を持つ彼女に迫ったメール・インタビュー〈6つの質問〉も必見です。

 

Ms.Machine “2020”

東京を中心に活動するバンド、Ms.Machineがファースト・アルバム『Ms.Machine』を1月31日にリリース。その最新作から紹介します。冷淡でエッジのあるギターの歪みと無機質なベース・サウンド。ダウナーでクールな歌声が合わさり、美しくも激しいダークウェイヴに仕上がっています。こちらから購入できる『Ms.Machine』のフィジカルは300枚限定で販売とのことで、お早めに。また、InterFM897のラジオ番組「sensor」に出演してもらった際のアーカイヴをYouTubeで公開しています。Ms.Machineのメンバーの素顔に迫っているので、こちらもぜひチェックしてみてください。 

 

synker “Lady Moon”

2019年に東京で結成された台湾と日本のメンバーによる5人組多国籍バンド、synker。彼らの最新EP『common insanity』からご紹介。眩い光の中にいるような煌びやかなギター・ポップ・サウンド。そこに淡く儚げな歌声が織り重なり生まれるハーモニーに酔いしれる一曲です。

 

kikori “fantasy”

東京を拠点に活動するシンガー・ソングライター/トラックメイカー、kikoriの最新楽曲“fantasy”。浮遊感のあるメロウなギターと繊細なローファイ・ビートにkikoriの淑やかで優美なウィスパー・ヴォイスが絡み合った、幻想的で儚さをまとった楽曲に仕上がっています。