連載

【BOY 奥冨直人の宇田川放送委員会】第3回 泳ぐメロディーに波文するサウンド――kabanagu、水いらず、xiexieを紹介

 

 わたくし奥冨が、今聴いているアーティストや作品について愛情たっぷりにお伝えする連載〈BOY 奥冨直人の宇田川放送委員会〉。第3回目となる今回は、すべてサブスクリプションで出会った現代音楽の向こう側をお届け。

kabanagu 『泳ぐ真似 EP』 Maltine Records(2021)

1. kabanagu  泳ぐ真似 EP
今年4月にリリースの本作で、私は度肝を抜かれました。電子音楽の洪水へジェットコースターで飛び込んでいく様な疾走感。マスロックの様に複雑で建設的な楽曲の美しさ。2021年の決定的傑作の誕生と出会いに心打たれました。トラックメイカーという表現でいいのでしょうか、kabanagu。今一番聴いています。

 

2. 水いらず  ほとんど、空 MIZUIRAZU
東京を中心に活動するインディー・ロック・バンド、水いらず。丁寧に構築されていくバンド・サウンドは、充分な温かみと対比する鉄っぽさも感じる、そんな不思議なところに連れていってくれる存在です。このアルバム『ほとんど、空』は、そういった感覚を広いアレンジと高い哲学性で体感することのできる名作。

 

xiexie 『XIEXIE』 Situation.Tokyo/NF Recordings(2021)

3. xiexie  XIEXIE
昨年結成されたばかりのアシッド・フォーク・バンド、xiexie(シエシエ)。ドリーミーで乾いたギター・サウンドに、どこかアジアンな印象を感じる楽曲から、一聴した際は異国のバンドかと思うほど。このアルバム収録の“alien”は、シンプルな構成の中でサビのノスタルジアなメロディーが鮮烈なマイフェイバリット。

 


奥冨 直人(BOY)
平成元年・埼玉県生まれ。ユースカルチャーを発信するファッションと音楽のコンセプトショップ「BOY」を2009年渋谷円山町にオープン。2014年に現在の宇田川町店舗に移転・独立。現在スペースシャワーTVにて配信番組「スペトミ!」のVJを担当。DJやスタイリングなど日々の活動は多岐にわたり、どんな時代も楽しく暮らしている

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