わたくし奥冨が、今聴いているアーティストや作品について愛情たっぷりにお伝えしていく連載〈BOY 奥冨直人の宇田川放送委員会〉。第18回目となる今回は、ドリーミーで柔らかい音像の心地よさを
1. 志摩陽立『備忘Rec』
東京拠点に活動するシンガーソングライター・志摩陽立(しまひたち)。存在は最近知ったばかりですが、昨年リリースの『Dozen』は既に何度聴いた事か。一癖ありながらもポップなメロディーと捻り出されたアレンジ、無垢な清いヴォーカルに心撃ち抜かれました。先日下北沢BASEMENT BARで観た弾き語りも純度が高く、沢山の人に聴かれてほしいなと切に思いました。
2. suya suya junction『hometown』
2020年結成のsuya suya junctionは、サブスクをはしごしている中で聴き入りました。シューゲイザーやドリームポップを背に丁寧に紡がれる歌声としっかり残る歌詞。沸々と爆発的に拡張するバンドサウンド。温かみと冷ややかさが一体する楽曲の奥行きが、これからの活動をより楽しみにさせてくれます。この初フィジカルタイトルが7月にリリースされたばかり。
3. Ayumi Nakamura『Strata』
POINT HOPE、The Chimney Sweeperでも活動するシンガーソングライターのソロプロジェクト。以前紹介したくだらない1日やdownt等の注目作を続々リリースしているレーベル・ungulatesからの1st ALは、ジャケットから連想できる澄んだ景色と、重なる様な優しさが眩しいインディーフォークやオルタナティブロックの美しさが詰め込まれた1作。今回は残暑を涼しく過ごせそうな3組の音楽でした。
奥冨 直人(BOY)
平成元年・埼玉県生まれ。ユースカルチャーを発信するファッションと音楽のコンセプトショップ〈BOY〉を2009年渋谷円山町にオープン。2014年に現在の宇田川町店舗に移転・独立。現在スペースシャワーTVにて配信番組「スペトミ!」のVJを担当。DJやスタイリングなど日々の活動は多岐にわたり、どんな時代も楽しく暮らしている。