ニュージーランドが生んだスターのサード・アルバム。これまでの作品と比べてエレポップ色が後退し、代わりにフォークの要素が目立つ。そこにサイケデリックな空気を加えているからか、ボーリガード・エイジャックスやバミューダ・トライアングルといった60~70年代のバンドを連想させるサウンドだ。哲学的思索が顕著な歌詞も耳に残る。パーソナルな情動から社会風刺まで、さまざまな題材を描ける言葉選びは絶品。