先日の〈Late Night Tales〉盤でジェフ・バックリーとレディオヘッドのカヴァーを披露していたことからもわかるように、この4枚目のアルバムは歌唱法も含めて大きな変化を窺わせる。レゲエやジャズ、ロックなどもともとナチュラルに持ち合わせていた要素が独自のバランスで表に出てきた印象で、従来のR&Bへのこだわりもよりマイルドな方向へ。バンド・メンバーたちを交えた制作プロセスの変化もその方向性を力強く後押ししている。