PEDROの短くも濃密なヒストリーをディスコグラフィーで一気にプレイバック!
無告知でリリースされた7曲入りの初音源集。退廃的な眼差しや刺々しさも残しつつ、ユニークな言語感覚は冒頭の“ゴミ屑ロンリネス”から全開だ。毛利匠太らの粗削りな演奏を活かした録音に田渕ひさ子は不参加ながら、この後のリニューアル版『super zoozoosea』では3人で演奏。
パーマネントなバンドとしての姿を見せた初のフル・アルバム。オルタナ～ガレージを主体に無骨な“Dickins”からキャッチーな“NIGHT NIGHT”までライヴの幅を広げるような多彩な楽曲が並んでいる。プロデューサーの松隈ケンタと共作する形でアユニも“おちこぼれブルース”などを作曲。
全曲がシングル的な意味合いで作られたと思しき4曲入りのEP。かつてない親しみやすさが好ましい名曲“感傷謳歌”やシリアスに疾駆する“WORLD IS PAIN”などタイプの違うナンバーが揃い、暴れん坊な“無問題”とメランコリックな“生活革命”は後のアルバムにも未収録。
嘘シングル“来ないでワールドエンド”を経て届いたセカンド・アルバム。視野の広がりを反映した“さよならだけが人生だ”や“愛してるベイベー”など自由な口調でエモーションを獲得したシンプルな佳曲が揃い、穏やかにフロウする“浪漫”、青春パンク調の終曲“へなちょこ”は作曲もみずから担当。
直後の武道館で初披露するためのメモリアルなシングルで、松隈ケンタと田渕ひさ子という師匠たちがそれぞれ曲を提供。前者による表題曲では過去からの歩みを決然と振り返り、後者の作編曲による“日常”では現在を温かい音像で描き出す。いずれも今回のアルバムには未収録なので!
上掲のシングルと同時リリースされたライヴ映像作品で、コロナ禍の隙間を縫って敢行された前年9月のLINE CUBE SHIBUYA公演の模様が収録されている。初回生産限定盤にはアユニの詞曲によるパンキッシュな新曲“丁寧な暮らし”のシングルもシークレットで封入されていた。
2月の日本武道館公演の模様を収めたライヴ映像作品で、センターステージに立って剥き出しの演奏を繰り広げる3人の勇姿が25曲余すことなく収録されている。簡素に歌世界を引き立てる美しい演出も見どころ。初回生産限定盤にはアユニの詞曲による“夏”のシングルもシークレットで封入されていた。
上掲のライヴ作品と同時リリースされたドキュメンタリー映像作品。エリザベス宮地が撮影／編集を担当し、ベース購入から武道館のステージに立つまで3年間の密着映像を通じて、雪の街から上京してきたアユニ・Dの足跡、その間の不安や葛藤などを改めて浮き彫りにしている。
昨年末に密かに〈歌ってみた〉動画を発表して始まったアユニ・Dの歌い手プロジェクトで、くじらの“化粧と、”にフィーチャーされた時点では素性を隠していたが、この初シングルを期に正体を公表。“ケーキみたいだ”など全4曲がくじら作で、BiSHともPEDROともまた違う素朴な歌唱が新鮮だ。
