Page 3 / 5 1ページ目から読む
左から、キラ・メイ、キャ・ノン

新しい魅力

――なるほど。というところで今回のスプリットEP『G⇔P』の話ですが、これはトレード発表の後に録ったわけですよね?

ココ「めちゃすぐ録りました」

――GTTBの新曲“merry bad end”はユユさんが作詞ですね。

ユユ「はい。作詞した時点ではトレードするって知らなくて。〈GとPの楽曲両方を作詞してほしいです〉みたいなメールが全員に来て、〈え、どっちも書くんや〉みたいな」

ココ「いま考えると、そこからおかしかったもんな」

ミキ「おかしかった」

ユユ「なので自分が歌うとは思ってなかったんですけど、せっかくの機会だからおもしろい歌詞にしたいなと思って書きました。(ユメノ)ユアちゃんの作詞した“GROOVE”みたいな遊びのある曲も好きだし、GTTBって変な人が多いわりに変な歌詞が少ないなと思って(笑)、前にPARADISESの“アレキシサイミア”で書いた友達のアフター・ストーリーにしました」

――曲自体も勢いがあってかっこいいんですけど、サビの〈月9のドラマ〉とか、そういう引っ掛かりのある言葉選びが新鮮でキャッチーでした。

ユユ「やった(笑)。この〈月9のドラマ〉っていうワードを思いついた時、サビの頭でこういう違和感のある言葉を使うべきなのか一瞬迷ったんですよ。けど、まさか自分たちが歌うと思ってなかったし、〈いってまえ!〉と思って書いたら、自分たちが歌うことになりました(笑)」

――歌ってみていかがでした?

ノン「レコーディングでは初めてヴォーカルにディストーションをかけたんですよ。PARADISESでは声を歪ませる必要ないので(笑)。みんなの歌い方にも新しい魅力がいっぱい詰まった曲になりました。特にキラ・メイちゃんとディストーションの相性がめちゃめちゃ良くて、ガヤとか合いの手が全部メイちゃんなんですけど、そこも新しい魅力だなって思いました」

――メイさんの暴れっぷりが狂ったタラちゃんみたいで良かったです(笑)。

ユユ「いい表現ですね。確かに〈狂ったタラちゃん〉、ヤバイ(笑)」

ミキ「パワーワードすぎる(笑)」

左から、ヤママチミキ、ユメノユア

――一方、PARADISESの新曲は素朴な雰囲気の“you”ですね。作詞はミキさんですが、こちらも……。

ミキ「はい、PARADISESに提供するつもりで作詞しました。まず他のグループに歌詞を書くことが初めてだったので何を書くか悩んだんですけど、せっかく相手がいるのでPARADISESに向けて書こうと思って筆を執ったんですけど(笑)」

ユユ「筆を執った、ヤバイ(笑)」

――武士か(笑)。

ミキ「でも、それぞれ一緒にいた期間がまったく違うからグループ全体に書くのは無理だと思ったので、誰かに絞ろうと思って、ナルハワールド(学業専念のため活動休止中)に向けて書きました。けっこう長く濃い時間をギャンパレで過ごしたユユと月のことはある程度わかっているつもりだし、そこに書くとまた違うものになる気がしたのでやめて、逆にキャ・ノンとメイちゃんのことは知らなすぎるなって思って。で、ナルハは1年ちょい一緒だったけど、その間は自分もギャンパレでいることに必死で、ナルハに手を差し伸べられていなかった瞬間もあったと思うし、深く本心でわかり合えないままグループが分裂してしまって。いまもどういう状況かわかんないなって思った時に、〈私はこういう思いでいるよ〉ってナルハに伝えたいなと思って、この歌詞にしました」

――書いた時点で活動休止のことは?

ミキ「そこは知らずに書いてました。その、ギャンパレの時とその後のナルハって私の中では全然違って見えていて、気持ちが凄く歌詞に出てたりとか、新たなナルハをPARADISESで見ることができた気がしたんですよ。でも、それってお客さんと同じ感想というか、同じグループにいたのに自分にはそれしかわからないんだなって。なので、サビに〈貴方の事もっと知りたい〉っていう言葉を入れたりしています」

――グループが分かれたことそのものを書いた歌詞のようにも読めますけど、もっと具体的だったんですね。

ミキ「大きく見たらPARADISESに向けた気持ちで書いてはいるので、それが私の目線でナルハに行ったのはありますね」

ココ「いい歌。レコーディングの時にあんまりディレクションもなかったよね?」

ミキ「なかった。わりとスムースに終わって」

ココ「GTTBではけっこう〈○○みたいに〉とか〈凶悪に〉とか細かい指示が多かったんですけど、久しぶりにストレートに歌ったのが新鮮でした(笑)」

――特に(ユイ・ガ・)ドクソンさんの素直に上手い感じとかが出てていいなと思いました。

ココ「Gでは変な歌い方ばっかりしていたから(笑)。でも、さっきキャ・ノンが〈元GTTBは歌が上手い人が集まっている〉みたいに言ってくれましたけど、私は逆にPARADISESのほうが歌の際立った曲が多いから難しいと思っていて、そこはプレッシャーですね」

――アレンジの勢いで持っていくんじゃなく、歌がメインになる曲が多いっていう。

ココ「そうなんです。勢いのあるGTTBとは違った感情の乗せ方で、しっかり歌声を届けるような曲が多いから、PARADISESのみんな凄いなって思いました」