GANG PARADEから分裂して結成されたWACK所属の新たな5人組グループが、4月のスプリット盤『G/P』を経てフル・アルバムをリリース。プロデュースを手掛ける松隈ケンタがスピード感のあるゴリゴリしたロック・チューンなど前身で培ってきた音楽性をさらに重厚にビルドアップし、それに呼応してリミッターを外したような各人の歌いっぷりが最大の聴きどころ。泥臭い負けん気を体現したシリアスな表情が際立つものの、一方ではオープニングを疾駆するドラムンベースの“行かなくちゃ?”やドラマティックなEDMの“Where are you?”などのダンス・トラックが醸し出す儚さも魅力的で、全体の印象はイメージ以上に色鮮やかだ。哀愁が爆発する“VILLAIN”での幕切れがとんでもない美しさ!