ヴァイオリンの響きのような歌声が、空気を振るわせて客席最後列まで伸びていく
2022年1月7日(金)、〈ASKA premium concert tour -higher ground- アンコール公演〉がスタートする。バンドとストリングスとともに歌った〈ASKA premium concert tour -higher ground- 2019-2020〉に確かな手応えを感じたASKAが、同じ編成で、あらためて行うコンサートツアーだ。
「2019~2021年のツアーは、新型コロナウイルスの感染拡大で熊本公演と大阪公演の2本を残して、終えることになってしまいました。だから、この2都市を含めたツアーを行わなくてはいけないと思い続けてきたんですよ。ただし〈アンコール公演〉と銘打っていますが、セットリストはあらためて考えたものになるはずです」
〈バンド+ストリングス〉の編成は、オーケストラと共演したビルボード・クラシックスの経験から生まれたアイディアだった。
「ストリングスは女性15人のチーム。ヴィジュアルも可憐です。弦の上を弓が上下する美しさを背中に感じて、僕は歌っています」
弦楽器には小型のマイクを装着して音量を確保。バンドとの共演で、温かく、優しく奏でられる。
「ヴァイオリンのような響きの声」
デビュー時からASKAは言われてきた。音の減衰が美しいピアノに対して、音が伸びる響きの美しさがヴァイオリンの魅力。ASKAの声も会場の空気を振動させて、客席最後列まで伸びていく。そんな声とヴァイオリンの響きとの相性は抜群だ。
「クラシック音楽を奏でているストリングスチームは芸術性が高い。音符を文字を読むように追うのではなく、譜面を画のようにとらえて、楽曲全体を意識して流れるように演奏します。一方、僕たちバンドは、音楽の歴史においてはアウトロー的存在。両者が同じステージで演奏するからこそ生まれる音楽を体験していただきたい」
では、今回はどんな選曲になるのだろう――。
「僕はミュージシャンとして新しい音楽を作り続けたい。42年のキャリアにはいいときもよくないときもありました。特別なことも起こしてしまい、ジェットコースターのように上り下りしています。だからこそ、書きたい歌がまだたくさんあると気づかされました。そうして生まれた新しい作品は披露します。でもね、多くのかたが聴きたいと思ってくれる曲があることも理解しています。そんなファンの皆さんのご期待にもお応えするつもりです。僕も、もしポール・マッカートニーのコンサートに行ったとしたら、“イエスタデイ”や“レット・イット・ビー”のような代表曲は聴きたいですから」
そして2021年には、ASKAは長く歌い続けてきた“PRIDE”をあらためてレコーディングした。
「1989年にアルバムのなかの1曲としてリリースした曲ですが、当時からライヴで歌うと、とてもいい反応がありました。でもまさか30年以上もリスナーの皆さんに愛されるとは思っていませんでした。とくにアスリートから強い支持をいただいて驚いています。この曲は、キャリア、年齢、おかれている状況によって、さまざまな情景を頭の中に描いています。今回はいまの僕だからこその“PRIDE”を歌いました。人間と同じように歌も成長しています」
PROFILE: ASKA
1979年、CHAGE and ASKAとして“ひとり咲き”でデビュー。“SAY YES”“YAH YAH YAH”“めぐり逢い”など、数々のミリオンヒット曲を世に送り出す。音楽家として楽曲提供も行う傍ら、ソロ活動も並行し、1991年にリリースされた“はじまりはいつも雨”が、ミリオン・セールスを記録。同年のアルバム『SCENE II』がベストセラーとなり、1999年には、ベスト・アルバム『ASKA the BEST』をリリース。また、アジアのミュージシャンとしては初となる「MTV Unplugged」へも出演するなど、国内外からも多くの支持を得る。2019年6月には、ソロとしては約10年振りとなる台湾、香港での海外公演を開催。
◆MV“PRIDE”公開中。
ASKAオフィシャルサイトHP https://www.fellows.tokyo/
◆アンコール公演公式HP
https://www.classics-festival.com/rc/aska-premium-concert-tour-higher-ground-2021/