聴き手をいろんな場所、時間に連れていくことを願って仕上げたセカンド・アルバム。前作は身にふんわりと纏える日常サイズの楽曲が多かったけれど、今作は序盤の“一世一遇Feeling”から賑やかなコーラスが映え、AFRO PARKERとのコラボ曲“Now For Ever”も収録するなど、全体的によりオープンな姿勢が輝き、逆境のご時世だからこそアクティヴに道を切り拓いていこうとする強い気概が窺える。ピースフルに響くファンク調の人間讃歌“手のひら重ねれば”は特に新鮮。その一方で、〈今日くらいいいんじゃない 頑張らなくたって〉と労る“いいよ。”のように弱い心へ寄り添う面もあったりと、バランスが非常にいい。歌とラップ、ギターの表現力や自由度が大きく広がった快作だ。