Mikiki編集部員とTOWER DOORS担当・小峯崇嗣が最近トキめいた邦楽曲をレコメンドする毎週火曜日更新の週刊連載〈Mikikiの歌謡日!〉。今回は第82回です。紹介した楽曲はSpotifyのプレイリストにもまとめているので、併せてお楽しみください。 *Mikiki編集部

★〈Mikikiの歌謡日!〉記事一覧

Spotifyプレイリスト

 


【天野龍太郎】

aiko “ハニーメモリー”

山下達郎いわく〈ハチロクの女王〉は竹内まりやだそうですが、aikoもハチロクの女王だ――そんな意見をどこかのブログで読んだ記憶があります。私もそう思う! リズムもさることながら、この自由に上下するメロディーのaiko節ったらないですね。感無量。配信リンクはこちら

 

Zoomgals “生きてるだけで状態異常”

快進撃を続ける、なみちえ+Marukido+ASOBOiSM+あっこゴリラ+valknee+田島ハルコ=Zoomgals。彼女たちのニュー・シットは、〈うわっ、90sじゃん!〉という古典的なブーンバップ・ビート。それに乗って、キマりまくったマイク・リレーとキマりまくったフックをキメるギャルズ。〈It’s A Man’s Man’s Man’s World〉だった時代のヒップホップのお約束を逆手に取った、強烈な一撃。配信リンクはこちら

 

Super VHS “まつりのよる”

昨年末、傑作『Theoria』をリリースしたSuper VHSのニュー・シングル。『Theoria』とはまたちがう、リラクシンなローファイ・ボサノヴァは肩の力が抜けていてすっごくいい感じ。アコースティック・ギターも効いています。配信リンクはこちら

 

KID FRESINO “No Sun”

進化をしつづけるフレシノ。今回の“No Sun”は、マスターピースと言っていい『ài qíng』(2018年)の延長線上にあるサウンドですが、とにかくバンドのグルーヴがすごい(特にベース)。クレジットを見ると、ベースでペトロールズの三浦淳悟とSuchmosのHSUが、ドラムスでtoe/the HIATUSの柏倉隆史が、キーボードで佐藤優介とYasei Collectiveの斎藤拓郎が、スティール・パンとコーラスで小林うてなが参加しています。おなじみのメンバーも多いのですが、今回はベーシストが2人いること(!)、そして柏倉隆史がドラムを叩いていることが肝なのでしょう(柏倉さんは昨年からフレシノ・バンドに参加しているのだとか)。配信リンクはこちら

 

SNJO “Night Out(パソコン音楽クラブ Remix)”

SNJOくんの、あのすばらしい『未開の惑星』(2018年)から早2年。時が経つのは早い(早すぎる)ものです……。その『未開の惑星』のリリースから2周年を祝って、CDヴァージョンに収録されていたパソコン音楽クラブとさよひめぼうのリミックスがYouTubeでも聴けるようになりました。パ音リミックスのこちらは、SNJOくんのアカペラに始まり、じっくりと盛り上げていくダンス・ナンバー。原曲の、タメの効いたファットなビートやぐわぐわとうねるシンセサイザーも超いいのですが、パ音リミックスはよりユーフォリックで最高! BandcampではCDとダウンロードで販売中

 

【鈴木英之介】

竹内アンナ “Love Your Love”

カーネーションの直枝政広も激賞するシンガー・ソングライターの新EPからの一曲。ストリングスの効いたグルーヴィーなバンド・サウンドと爽快なメロディーが理屈抜きに素晴らしく、聴いていると思わず跳ねまわりたくなってしまう。ギター・アレンジを手掛けているのは相対性理論の永井聖一ということで、言われてみればたしかに永井節かもしれない……。

 

田我流 & B.I.G.JOE “マイペース”

生々しさよりも〈打ち込みっぽさ〉を全面に出したリズムの土台にメロウなウワモノが乗る、ゆったりとしたトラックが気持ちいい。そしてレイドバックしたフロウによって紡がれる、流行を気にせずマイペースに生きることの美学を綴ったリリック。ワンフレーズごとに共感しうなずいてしまうから、聴き終えるころには首がもげそうになっている。

 

50/50's “SG garage”

関西発の2人組ガレージ・ロック・バンドである、彼ら。ホワイト・ストライプスやジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンを彷彿させるブルージーで荒々しいロックンロール・サウンドすっかりやられてしまった。この微妙に音程が外れているようなラフなギターの格好良さたるや、もう……!

 

【小峯崇嗣】

Wu Mang “Dangerous”

YOUR ROMANCE、MISTAKESのメンバーとして活動した宮内シンジのソロ・プロジェクト、Wu Mangが新曲“Dangerous”をリリース。心地良いポップスに仕上がっていますが、どこか毒々しく狂気さも感じられるダークウェイヴな一曲となっています。

彼にはTOWER DOORSからメール・インタビュー〈6つの質問〉を行っておりますので、併せてぜひ読んでみてください!

 

ALFRD “Personality”

新鋭レーベル〈makran〉所属のアーティスト、ALFRDがニュー・シングル“Personality”をリリース。とにかく映像の内容から音楽まで全てが衝撃でした。いますぐ見てほしいMVですし、必聴です。

 

Miyamoto “Packed Orange”

広島出身で現在、東京で活動するシンガー・ソングライター、Miyamotoの最新シングル。インディーとポップスの境目を絶妙なバランス感覚で展開する、爽快で仄かに柑橘系の匂いが香るベッドルーム・ポップ・ソングです。

 

ナリタジュンヤ “I’m in Love with you”

愛知県出身で、現在は東京で活動をするSSW、ナリタジュンヤ。最新シングル“I’m in Love with you”は、アコギのソフトで滑らかなタッチのストロークから優しく包み込むような歌声が重なり合い、サビに行くに連れてオアシス(Oasis)からの影響を感じられる壮大で息をのむような美しいメロディーに圧倒される一曲です。

 

【田中亮太】

DEADKEBAB & PSYCHIC$ “HUSTLER”

NUMB TURNPIKEのリーダー木村直大a.k.a. PSYCHIC$と、Trippple Nippplesのヴォーカリストにしてヴィジュアル・アーティストのDEADKEBABによるラップ・ユニットが新曲を発表。簡素でロウなビートとエキゾティックなフレーズが耳に残ります。中盤、タバコのメーカー名が次々に飛び出すフロウがかっこいい。YouTubeのコメント欄に並ぶ〈最高かよ〉の数々(3つだけやん!なんて野暮言わないで)にも納得です。

 

Ezoshika Gourmet Club “猫と占いと家具屋 ”

今月度の〈タワレコメン〉にも選出されるなど注目度上昇中の4人組。破天荒な勢いとシニカルな知性を両立させたXTC的ポップ・センスに魅かれました。間奏のダビーな展開もいいですね。音楽IQ、めちゃくちゃ高そう。この曲を収録したミニ・アルバム『モミジノススメ』は10月21日(水)リリース。

 

ItoShin “BABY”

温かなタッチの鍵盤とソウルフルなヴォーカル・フレーズが心地よすぎる極上のディープ・ハウス! 北九州在住のキーボーディスト/プロデューサーのItoShinさんによる新曲が、BUDDHAHOUSE主催のFRUIT PARLORよりリリースされました。今夜には同曲収録のアルバムもリリースされるとのこと!

 

【酒井優考】

colormal “ドライフラワー”

colormal “ポラリスとあるく”

colormal “再放送”

colormal “最大限 re-recording”

colormal “塔”

先週の“優しい幽霊”に続いて、colormalが新曲だったり新録だったりを5曲発表。いずれも最高なのでよろしくです。