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ユメカ・ナウカナ?

ツインズの成長

――そのZeppに至るまで、年明けからは5人で初の〈REDO BEGiNNiNG TOUR〉やWACKツアーがあったわけですが、5人のグループとしての状態はどうですか。

ユメカ「ツインズの成長にとにかく驚かされていますね。パフォーマンスも凄い堂々としてるし、ライヴ中の表情を見ても、だんだん表現するのが楽しくなってきたんだなって凄く伝わってきます」

モグ「まだまだな部分もたくさんあると思うんですけど、2人はちゃんとグループのことを考えられてるから凄いなって思います。自分以外のことを考えるのって難しいじゃないですか。自分のこととグループのことを同じぐらい考えて、愛して、客観視もしなくちゃいけないし。たぶん2人とも部屋にこもって昔の私と同じような生活をしていて、私の場合はオーディション合宿とかで活動について考える期間があったんですけど、2人は加入してすぐに活動が始まったのに、ちゃんと周りのメンバーのことも考えてるし、そのなかで自分自身が成長するための努力も怠らないし。だからホントに2人が入ってくれて良かったなって、ツアーを回ってて改めて思いました」

――ナ以さんは以前〈新メンバーを迎えることで自分も変化したい〉っていうお話をされてましたが、実際はどうでしょうか?

ナ以「言ってましたね。けど、その考え方は他力本願というか、最近ちょっと違うなって思いはじめちゃいました。でも、確かに私を変えてくれるところは、2人とライヴしてていっぱいあります。私たち初期メンバーはグループにとって大切なことを気付くまでに助走の期間があったけど、2人の立場からしたらいきなりいろんなことを教え込まれて、その意味では大変な思いをさせているのかなと思います」

――実際2人はどう感じていますか。

ウォン「えっと、毎秒〈ママ助けて~〉って思いますよ。でも、ママは駆けつけて助けてくれるわけでもなく、自分の力でどうにかしなきゃ自分は変わらないので」

チル「あの、苦しいことや悲しいことがあるって思ってる野郎なので。〈苦しいことはあるのが当たり前だと思え〉って、バイト先の店長に言われました」

ナ以「店長~」

ユメカ「いまに響いてるよ」

チル「店長、ちょっと嫌いです」

――あらら。ここ最近の活動を通じてそれぞれ自分の課題みたいなものは見えてきた感じなんでしょうか。

ナ以「どうなんだろう、パフォーマンスでは音も歌詞もカッコイイものをすべて用意していただいているので、私は言葉でも伝えられたらなって思ってます。ライヴのMCが難しくて、この間のZeppでもやっぱり自分がただ吐き出したいことだけ吐き出してるみたいな感じになって、いまコロナで声は出せないけど、それでもお客さんと会話してるようなMCがしたくて。そこは自分の課題だし、ASPの課題にもなるので、もっと勉強したいって思いました」

ユメカ「私は何だろうな、目の前のものに食らいついていく、ぶつかっていくみたいな気持ちでライヴしてきたんですけど、それだけだと、やり逃げみたいな感じで何も残らなくなってしまうのではないかと思っていて」

マチルダー・ツインズ

――勢いだけで行くみたいな。

ユメカ「そうです。もう1年経つので、そろそろそれが効かなくなってくるし。だから、もっと考えないと」

――こういう取材でワーッて騒いで逃げるみたいなのも、そろそろ効かなくなってくるかもしれませんね(笑)。

ユメカ「クゥ~、響きますね~(笑)。そこにもっとプラスで何かできたらASPはおもしろいことになるんじゃないかっていうのを考え中です」

――モグさんはいかがでしょうか?

モグ「私はずっとASP、ASP、ASPって考えてたんですけど、改めて振り返った時に、自分がちゃんとステージに立つ者として時間を有効に使えているのか、最近はめっちゃ考えていまして。がんばることは当たり前で、みんながんばって生きてるので、私たちはその人たちみんながもっとがんばれるように何かを届けなきゃいけない人なんだから、こんなところで満足したり諦めたりしてはいけないだろうって。私はBiSHさんみたいにカッコ良くなりたくてWACKに入ったんですけど、そうなりたいって思ってたのを〈こんな私なんて〉って隠してたので、もっとASPを信じて……いまも信じてるんですけど、もっとそれを確信にして、皆さんに示せるようになりたいと思っています」

――めっちゃ素直になりましたね。

モグ「素直になりました(笑)」

――反抗期が終わって。

モグ「ああ! 違います、違います」

ユメカ「終わらないで~」

モグ「終わってない。ASPに対してだけ正直になった、みたいな(笑)」

――でも、仰る通りだと思います。ウォンカーさんはいかがですか。

ウォン「あの、M-1で錦鯉さんが優勝したじゃないですか。絶対この人たち優勝しないって思ってたのに優勝して、可能性って無限大だなって思って。私、ホントに信じてないんですよ。人の可能性も信じてないし、自分の可能性も信じない人なんです。だけど錦鯉さんに感銘を受けて、歯がなくっても自分の可能性を信じて漫才やってきた人が優勝したのはホントにカッコイイなって。で、私はどうなんだろうって思った時に、自分で自分のこと全然信用してないし、自分に可能性があるなんて思ってない。だから、周りからも信頼される人間にはなるためには自分をまず信用しないといけないって思いました」

ナ以「確かにそうだね」

――いい話じゃないですか。マチルダーさんはどうですか?

チル「えっと、私は自分に甘いところがあって。Zeppに立った時も〈まだ5回目のワンマンだから〉とかいう思考になりがちな部分があって。上手くいかなかったら〈まだ3か月だから〉とか思ってしまうタイプのゴミのクズ人間なんです。でもそれじゃヤバイし、何か月でも何年でも絶対関係ないなって思うので、〈まだ3か月〉から〈もう3か月〉って思えるようになります。もう中学生です」

――芸人さん縛り(笑)。まだまだ自信を持ちづらいところが共通項なのかもしれませんけど、たとえゴミだとしても渡辺さんや周りの方が何かしらの可能性を信じたからこそここにいるんだと思いますよ。

チル「ホントにゴミ。ドブネズミです」

ナ以「美しくなりたいね」

チル「美しいドブネズミです」