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心の流れ、心の波

 そっと、ぐっと背中を押してくれて、前向きになれる――“それを愛と呼ぶなら”の世界観をさらに大きく引き立てているのが、一昨年のデジタル・シングル“あなたがいることで”以来の顔合わせとなったサウンド・プロデューサー、小林武史。

 「“あなたがいることで”もそうでしたが、やはりイントロがとても印象的でしたし、素敵なアレンジにしていただけてとても嬉しかったです。あとは、サビのベースギターが、サビで前向きになる心の流れのラインに沿っていてとても元気が出るというか、すごくグッとくるし、小林さんもコメントをくださった際にお話されていましたが、細かい隠し味のような音がちりばめられていて、すごいなあと思いました」。

 カップリングに収められた“セレナーデ”は、大切な人の尊さ、そこへの一途な思いが込められた切ないラヴバラード。編曲はデビュー以来もっとも多く彼女の歌に接してきたトオミヨウだ。

 「告白してフラれたわけでもなく、相手の心が読めないというのと、読めてしまったとしても関係を壊したくないからこそ伝えられない本当の気持ちというのを、歌詞を聴いていて想像できるように組み立てていきました。トオミさんにはとても信頼を寄せていて、今回のアレンジもとても楽しみにしていました。メロディーが符点のメロディーなので、ヴォーカルとの違和感がないかなど、いろいろなパターンを作ってくださって本当に感謝しています。心の波の激しさみたいなものが伝わる素敵なアレンジにしていただけてとても嬉しかったです」。

 心の波の激しさ――“セレナーデ”では、いつにも増してエモーショナルなUruの歌声を聴くことも……!

 「サビの歌詞で〈叫ぶ声は胸の中で〉とあるのですが、本当に胸の中で叫んでいるように歌いました。胸の中だけでしか叫べないんだから、このくらいの力量で叫ばせて!くらいの感じで……(笑)。Dメロの〈どうにでもなれと思うのに〉のところは、いちばん感情を込めて歌った気がします」。