Page 2 / 3 1ページ目から読む

旧曲も新曲と同様の熱を持つ

初っ端から”QUILT””CRAZY! CRAZY!””BPM”とアルバム『QUILT』の曲順通りにぶっ放し、そこに続けて”COLORS””COCOA”。旧曲も新曲と同様の熱を持つ。攻めた音に合わせて、照明のあり方もアグレッシブ。Reiのレザーのミニは熱情を表わしたような赤色で、その照明によって尚更映えた。

MCを挿み、”Smile!”ではアコギを持って歩きながら歌うRei。「You make me smile」と観客に歌い掛ける際には表情でもそれを伝える。最近のReiは歌うときの表情もずいぶん豊かになった。

続く”Stay Awake”ではメンバー紹介も入れ込み、それぞれがソロ演奏で自己アピール。そしてみんなでシンガロングも。CHAIの声も同期で活かした”CHOTTO CHOTTO”ではみんなで手拍子。”ぎゅ”ではギター弾きながらチョンチョンと横跳びするReiの姿が可愛らしかった。

 

感情を揺さぶったハイライト”Categorizing Me”

続いての曲はこの日のハイライトと言っていいだろう。少しサイケがかった長めのイントロを経て始まった”Categorizing Me”だ。オリジナル音源よりグルーヴが強調され、”Categorizing Me”リミックスバージョンとも言えるあり方。ライブで毎回アレンジを変えてくる曲だが、今回のそれはイントロからアウトロまで全部が秀逸だった。

思いのこもったボーカルも素晴らしかったが、なんといっても終盤のReiのギターソロに引き込まれまくり。泣くようなギターにそのまま感情を乗せた彼女は、さながら”Purple Rain”のギターソロを弾くプリンスのようでもあり、こちらの感情も揺さぶられた。

 

Rei、TAIHEI、中西道彦、澤村一平のソロバトル

“Lonely Dance Club”から本編最後の”LAZY LOSER”までは、息もつかせぬ怒涛の展開。“ORIGINALS”に続いて、Original Loveのトリビュートアルバムに収録されたカバー”JUMPIN’ JACK JIVE”もReiのオリジナル曲と同様の温度感で歌われ、そして拡声器で煽ってからの”BLACK BANANA”で大爆発。フライングVにはReiの感情スイッチをさらに上げる機能がついているのだろうか。

そんなReiの爆発力に負けじと、TAIHEIが鍵盤ソロを。続いて中西道彦がベースソロを弾くと、Reiは「もっとかっこいいベース弾けるでしょ?!」と挑発。だったらと背中でベースを弾く中西に、Reiは「そういう飛び道具みたいなことじゃないんだよ!」とまたさらに挑発。ならばこうだとばかりに中西が渾身のスラップをお見舞いすると、Reiはそこに挑むようにしてギター音で応える。次の澤村一平のドラムソロにもReiはギターで挑み、バスドラに片足を乗せて弾く。

そうしてバンド音のラウドさと熱量が秒ごとに上がり、”What Do You Want?”からの本編ラスト”LAZY LOSER”で沸点を迎えたのだった。