2021年7月、バーデン=バーデン祝祭歌劇場での3回の演奏会ライヴ(2日に第8, 4, 5番、4日に第1, 9番、9日に第6, 7番、10日に第2, 3番を演奏)。本来は2020年の楽聖生誕250年を祝う企画、パンデミックを乗り越えての実現。「新ベートーヴェン全集」と位置付けられるヘンレ版(出版はブライトコプフ&ヘルテル)による初の全集録音として注目度は高い。更新を受容する歴史と伝統の分厚さを背景に感じつつ編み込まれた新旧の新たな調和を愉しむ新鮮な喜び。俊敏さとテクスチュアの精密な読み解きを基本とし、耳をリセットしてくれるような清新さと、揺るぎなくもたらされる音楽の安らぎがそこここで横溢する。
ヤニック・ネゼ=セガン&ヨーロッパ室内管弦楽団(Yannick Nézet-Séguin & Chamber Orchestra Of Europe)『ベートーヴェン交響曲全集』楽聖生誕250年を祝いヘンレ版全集を初録音
YANNICK NEZET-SEGUIN , CHAMBER ORCHESTRA OF EUROPE
『ベートーヴェン交響曲全集』